2004年08月06日

柳下毅一郎・若島正トークショー

ジーン・ウルフ『ケルベロス第五の首』 [amazon] [bk1] 出版記念のトークショーを見てきました(8月5日、三省堂神田本店にて)。実はこういう出版関係のイベントに参加するのは初めてのような気がするのだけれど、本が本だけに、突っ込んだ読み解き談義が展開されて面白かったです。まあ、自分がいかに適当に読み流しているかもわかるということで。とりあえず第2話を含めて少し読み返してみようかとは思った。

若島正氏の、マーシュ博士は物事を記憶するのが苦手で(だからテープレコーダーに頼る)、対してV.R.T.はすぐれた記憶力をそなえている。そのことが例えば作中の「星座」の描写に反映されているのではないか、という指摘が面白かった。

『新しい太陽の書』(未読)は『ケルベロス第五の首』の柳下解説によれば、記憶力の良すぎる語り手と記憶障害を患った語り手によるシリーズものらしい(『神聖喜劇』と『メメント』みたいなものか?)。語り手が何をどのように記憶するかということがテキストを形作るというのは、たぶんジーン・ウルフが好んで描く題材なのだろう。

第2話の標題が"A Story"というからには、逆にここにこそ本当の事が書いてあるのではないかと考えてみたい、という話も納得。

あとはプヒプヒ日記のレポートが参考になる。

観客にはウェブでなじみのある人たちも紛れ込んでいるのではないかと予想していたのだけど、よく考えると面識のある人がほとんどいないので会ってもわからないのだった。

柳下氏がジャケットの下にお気に入り(?)のアヤックス・カタルーニャ版レプリカシャツを着ていたことはもちろん見逃さなかった、と一応報告しておきます。

コメント

black : 2005年06月21日 18:11

Ou est le webmaster?

latina porn : 2005年10月12日 04:27

Parlez vous francaise?

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