2005-01-13

『マインド・ゲーム』

amazon: マインド・ゲームMind Game / 2004年 / 日本 / 監督: 湯浅政明

昨年評判の良かったアニメ映画だけれど、どうも良さがよくわからない。

臨死体験を経て日常生活の素晴らしさを肯定するに至る話なのだけど(些細なことから運命が分岐していく『偶然』『スライディング・ドア』『ラン・ローラ・ラン』の系譜も入っている)、情けない主人公がいきなり前向きになっていく過程が唐突なので、薬をやってトリップしているか宗教に目覚めてしまったか、そんな感じにしか見えない。この主人公も単に冴えない男としてしか描かれていないので、観客がどうしてこの人物に肩入れしないといけないのかもわからない。原作は「ロビン西」という人の漫画なのだそうで、つまりこの同じ名前の情けない主人公は自分だということなのだろうか。そうだとしたら「裸の自分」を描いたことにすればそれだけで許容されるという、何だか安易な考えのように思える。

全篇、関西弁で通しているのは珍しい感じで、そこは良かった。[★★]

2005-01-13 23:21 [movie] | Permanent link | Comments (3)

Comments / TrackBack

わたくしはこの映画、最終的に打ち出される「傷つくのを恐れず、外の世界で生きるんや!」というメッセージに気後れを感じてしまって。
引き篭もり大好きっ子としては「炬燵の中でぬくぬくとみんな仲良く暮らしました目出度しメデタシ」でもええやんと。
そんな風に思ってしまったのですが、OKさんとしてはラスト周辺は如何だったでしょうか?

Posted by たかやまひろふみ at 2005/01/15 (Sat) 08:11:25

>たかやまさん

こちらでは初コメントどうもです。

外の世界は汚れているからユートピアから出なくていいんだ、というと『まぼろしの市街戦』になるわけですね。あれはヒッピーコミューン全盛の頃だからみんな共感したんでしょうけど、いまやるとどうなんですかね。いや、大好きな映画ですけれど。

『マインド・ゲーム』の場合は単に、主人公が前向きになっていく過程を描くのに失敗しているんじゃないでしょうか。そんな感想でした。最後のメッセージに共感できなくても好きな映画って結構ありますし。(『素晴らしき哉、人生!』とか。あれも「臨死体験→日常を肯定」という話ですね)

Posted by OK at 2005/01/15 (Sat) 08:59:19

私は買って見てしまいました。

ストーリー構成そのものは、確かに中途半端な成長物語とも言えるかも。そもそも(2回)時間が撒き戻って過去の出来事が変わったとして、それが主人公の成長によるものか?とかその後の幸福な展開を保証するのか?とか言い出したらきりがないような…

ただ、個人的には、(おそらく原作も含めて)途中のシュールレアリスティックな映像世界の力で、その部分を突破しようとしたのかなという印象でした。理屈の上では突破口はないが、それでもその願望の大きさをもって突破してやるというような…
それが成功したかどうかはともかく、何箇所かで見られたシュールで破天荒な映像世界自体は、結構楽しんで見られました。

Posted by Hermit at 2005/02/05 (Sat) 18:46:59

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