2005-01-25

『三十九夜』

amazon: 三十九夜

The 39 Steps / 1935年 / 英国 / 監督: アルフレッド・ヒッチコック

ヒッチコック英国時代の作品。『プリーストリー氏の問題』の解説で類似が指摘されていたけれど、後半は本当に美女と手錠に繋がれて逃避行をする「手錠プレイ」の映画になる。靴下を脱ぐところをしつこく撮る場面など、いやらしい感じが出ていて良い。ただしこの映画の主人公は相当な色男なので、行く先々で女性に助けてもらえたり、「身を隠すため」と称していきなり通りすがりの女の唇を奪ったりするのだけれど。

主人公が無実の罪で追い回される典型的な巻き込まれ型スリラーで、列車が舞台になるところは『バルカン超特急』に通じる。この時期の作品はよく「国家機密」だとかが平気で題材になっていて、個人的にはいま見るとはったりにしてもちょっと大仰に感じてしまうところがある。場面ごとには面白いのだけれど、そのあたりの背景の古さがいくぶん乗りにくいのは否めない。第二次世界大戦の頃なので、当時はそれなりに説得力があったのかもしれないけれど。

劇場の見世物から始まって、また劇場で終わる。劇場は日常から非日常の世界への入口ということだろう。もちろん映画館も似たようなものだ。[★★★]

2005-01-25 20:56 [movie] | Permanent link | Comments (0)

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