2005-03-29

Googleの検索から外れていた件について

圏外からのひとこと(2005-03-28)で騒ぎになっていて気づいたのだけれど、このサイトの記事も現在Googleの検索対象から丸ごと外れているようだ(Google 検索: site:mezzanine.s60.xrea.comで1件もヒットしない)。道理で、右側のメニューにGoogleのサーチボックスを付けているのに何も出てこないと思った……。

しばらく様子を見て、回復しないようだったら不便なのでいっそのことはてな日記にでも退避しようかなあ。

2005-03-29 21:13 [topic] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-27

NHK-BSの放送予定メモ

BSアニメ夜話 第3弾(3月28日〜30日)は『新世紀エヴァンゲリオン』『映画クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲』『新造人間キャシャーン』。何だかんだ言って参考になる番組なので見るでしょう。

週刊ブックレビュー 次回(4月3日放送)の作家インタビューは『四十日と四十夜のメルヘン』の青木淳悟らしい。といっても僕は「クレーターのほとりで」しか読んでないけど。

2005-03-27 20:39 [topic] | Permanent link | Comments (2)

『サマリア』

Samaritan Girl / 2004年 / 韓国 / 監督・脚本: キム・ギドク

正直に言って、何だこりゃ……という感想。これだけとことん合わない映画も久しぶりだった。『悪い男』も何が良いのかよくわからなかったし、キム・ギドク監督の映画は苦手なのかもしれない。

登場人物の行動原理がものすごく観念的で、何だか俳優たちが奇人ごっこをやっているようにしか感じられない。これに説得力をもたせるには相当な演技力が要るんじゃないかと思うけれど、特に前半の女子高生コンビの会話はただ台詞を読まされているようにしか見えなかった(韓国語はわからないけれど)。後半に父親の視点から描かれるようになると多少安定感が出る。それにしても話の展開が「ある作戦の単調な繰り返し→偶然の事件が起きていきなり別の話に転換」というパターン以外になくて、少なくとも脚本は別の人が書いたほうがいいんじゃないだろうか……。音楽も変なところで情緒的に盛り上げていて気になった。

『春夏秋冬そして春』のキム・ギドク監督インタビューで監督がキリスト教徒なのを知って、合わない理由を少し納得した。援助交際程度の話で、罪は必ず浄められなければならないとか、すべての罪悪を引き受けて赦す「聖母」のような存在が願望されたりとか、宗教的な信念みたいな考え方が持ち出されてどうも大袈裟なんだよね。世界を善悪に色分けしないと済まないというか、とても息苦しい世界観のように感じてしまう。

主人公(といえるのか微妙?)の女子高生役、クァク・チミンとハン・ヨルムは初々しくて良いんじゃないだろうか。[★★]

2005-03-27 19:29 [movie] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-26

『アビエイター』

The Aviator / 2004年 / 米国・日本・ドイツ / 監督: マーティン・スコセッシ

長いうえに焦点が絞り込まれていなくて、散漫な伝記映画。とにかくハワード・ヒューズをどんな人物として描きたいのかがさっぱり伝わってこない。スコセッシ監督の前作『ギャング・オブ・ニューヨーク』のほうが、話の焦点は同じくばらけているにしてもまだ良かった。

冒頭の少年時代の場面で「石鹸」と"quarantine"(隔離)という言葉が出てきて、映画全体とハワード・ヒューズの人生に影を落とす。世界(大空)を制覇しようとするアメリカ的な野心家が内心に満たされない空虚さを抱えている……というのはこれもまた『市民ケーン』みたいだと思ったら、脚本のジョン・ローガンは以前に『ザ・ディレクター[市民ケーン]の真実』という『市民ケーン』の内幕再現映画の脚本も手がけているようで、よほど『市民ケーン』に愛着のある人なんだろうか。とりあえず、この人が過去に手がけた脚本作の経歴を見たら、『グラディエーター』とか『ラスト サムライ』とか、大味な印象の映画ばかりで、あまり良い脚本家のようには思えない。

この作品でも話の作りが良いとは思えなくて、「石鹸」と"quarantine"に象徴される神経症的な面をはじめから強調しすぎているせいで、そもそもハワード・ヒューズ本人が魅力的な人物に見えてこない。だから例えば、ケイト・ブランシェットのキャサリン・ヘップバーンが彼に好意を寄せるのが不思議に思えてしまう。少年時代の出来事をその後の人生に重ねていく趣向の伝記映画では、『レイ』のほうがずっと良かったと思う。

また、ハワード・ヒューズの極端に病的なひきこもり生活を描いたかと思ったら、次の場面では査問会で堂々と発言していたりして、一貫した人物像が見えてこない。単にハワード・ヒューズの人生の有名な場面を集めたダイジェストなのではないかと思える。

主演のレオナルド・ディカプリオは、「永遠の少年」という飛行機乗りの文脈では悪くないのかもしれないけれど、すでにイメージの固まった童顔の外見なので、特に女性との絡みの場面になると途端に説得力がなくなり、何かの真似事にしか見えなくなる。たぶんこの役に求められる、いかがわしさとか嫌らしさみたいなものが足りないと思う(例えば、少女を「買う」場面ではそういう感じが必要だろう)。結果として、ハワード・ヒューズの人物像をさらにわかりにくいものにしている。

俳優が「精神障害の有名人」を一生懸命に演じるために伝記映画を企画する……というのはそろそろ打ち止めにしたほうがいいんじゃないかと改めて思った作品。[★★]

2005-03-26 23:40 [movie] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-25

書店でロマンスの生まれる確率

映画『エターナル・サンシャイン』でひとつ印象的だったのが、主人公のジム・キャリーとケイト・ウィンスレットの出会いの場所として、ニューヨークの有名な書店「Barnes & Noble」の名前が出てくるところ。正確には、店員のウィンスレットを知っていたジム・キャリーが、別のパーティーか何かで再会して声をかける……という経緯だったか。

少し前、CNNの記事で「独身者が出会う「最高の場」は書店「Barnes & Noble」…NY世論調査」というアンケート結果の話題があり、書店が有力な出会いの場として認識されているらしいことを意外に思ったものだった。書店で生まれるロマンス……というと、想像力の乏しい僕には、残り1冊の同じ本に同時に手を伸ばして「どうぞ」と譲り合う……というベタな展開くらいしか思いつかない(参考文献: イタロ・カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』)。まあ、時期からすると『エターナル・サンシャイン』の公開がこのアンケート結果に多少の影響を与えている可能性もあるけれど。

といってもアメリカの大型書店を日本の書店と同列に考えてはいけないようで、JDN /消費大国U.S.A. /06 書店 Barnes & Noble ─ 本を楽しむ場所 ─の紹介記事を見ると、本を買う場所というよりは豪華な図書館のように見える。

2005-03-25 21:36 [topic] | Permanent link | Comments (0)

『回転する世界の静止点』 パトリシア・ハイスミス

bk1: 回転する世界の静止点

Posthumous Short Stories Volume 1: Early Years 1938-1949 / 宮脇孝雄訳 / 河出書房新社 / ISBN:4-309-20425-2 [amazon]

パトリシア・ハイスミスの死後に単行本未収録の短篇を集めた本が出版されたようで、これはその翻訳の一巻め。すでに続巻の『目には見えない何か』[amazon]の訳本も出ている。

未発表の作品も入っているとは思えない出来の良さで、なかなか堪能できた。なかには視点の取り方が読みにくいと感じる作品もあったけれど。(ハイスミスは登場人物に感情移入しない、客観的で突き放した書き方をするのでそうなりやすい)

ハイスミスはカミュの『異邦人』の視点を受け継いだ作家ではないかと僕は勝手に考えていて、実際に文字通りの「異邦人」を主人公にして、社会の風習に馴染めなかったり疎外されたりする様子を描いた作品が多い。この本では冒頭の作品、ニューヨークを離れて(逐われて?)田舎町で再出発しようとする男を描いた「素晴らしい朝」や、メキシコでの暮らしにどうしても馴染めない妻を描いた「自動車」など、その感じがわかりやすい。

ハイスミス自身はどうやら幼少期から家庭や土地を転々として、帰属する故郷や家を持たずに育った人らしいのだけれど(最終的には生まれた米国を離れてヨーロッパへ移住する)、作品にもそのあたりの経歴が反映されているのだろう。この短篇集の収録作の題名でいえば、おそらく「素晴らしい朝」や「ドアの鍵が開いていて、いつもあなたを歓迎してくれる場所」がいつまでも続くことを信じられない作家なのだ。そうした「異邦人の視点」で社会や人間関係を描写することで、ハイスミスの作品では日常生活のありふれた場面を描いても必ずどこか破局の予感が漂い、自分の居場所はここではないかもしれないという不安感が生まれる。

異邦人がそこで暮らしていこうとするためには、社会に合わせて自分でない者を演じなければならない。例えばハイスミスの代表作『太陽がいっぱい』(『リプリー』)のトム・リプリーはアメリカからヨーロッパへ渡って来た「異邦人」であり、ヨーロッパ人の身元を奪い、その身替りを演じようとする。そうした「演技」「偽物」の延長上におそらく「贋作」という主題が出てくるのだけれど、贋作の絵画ばかりを集める奇怪な蒐集家を描いた「カードの館」ではそれが全開になっていて(贋作だけを集めることで真の「偽物」に達しようとする、という倒錯した思想が語られる)、このあたりも面白かった。

収録作では、上に挙げた「素晴らしい朝」と「カードの館」がシンプルで好み。他の作品も面白く読めるものが多かった。

2005-03-25 00:51 [book] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-24

『文學界』2005年4月号

村上春樹ロングインタビュー「『アフターダーク』をめぐって」と阿部和重・中原昌也の映画対談「シネマの記憶喪失」を拾い読み。

村上春樹は『アフターダーク』のような中篇作品は長篇を書く合間の準備体操として位置づけているようで、賛否両論になるのは覚悟の上らしい。冒頭のデニーズの場面のスケッチだけ以前からあって、そこから話を展開させていく書き方をしたというのは、読んだときの印象とも合致する。「誤解の集積が理解に近づく」ということが最近わかってきた、というような発言をしていたのが印象的。

「シネマの記憶喪失」は、文芸誌のなかでここだけ『映画秘宝』の放談企画をやっているみたいで面白い。『クライシス・オブ・アメリカ』と『エターナル・サンシャイン』をとりあげていて、どちらも酷評されていた。『エターナル・サンシャイン』はそれほど駄目な作品とは思わなかったけれど(『クライシス〜』は未見)、ここで言われている、日本の観客がいまさら目新しがるほどの内容じゃない、結局身の回りの「あるある」という共感を呼ぶ場面を集めているだけの作劇、という指摘はわりと同感。

『文學界』最新号

2005-03-24 23:00 [topic] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-22

『レッドロック/裏切りの銃弾』

Red Rock West / 1992年 / 米国 / 監督・共同脚本: ジョン・ダール

ジム・トンプスンの犯罪小説などを読むと、アメリカ中西部の田舎町といえば悪徳保安官が幅をきかせる無法地帯に違いない、という偏見を抱いてしまうのだけど、これもやはり中西部の寂れた田舎町「レッドロック」を舞台にして法規を守らない保安官が登場する犯罪映画。終盤に『現金に体を張れ』(トンプスンが脚本に参加した犯罪映画)を思わせる場面も出てくるので、ジム・トンプスン作品を連想するのは偶然ではないと思う。

主要人物の配役がニコラス・ケイジ(『ワイルド・アット・ハート』)、ララ・フリン・ボイル(『ツイン・ピークス』)、そしてデニス・ホッパー(『ブルー・ベルベット』) と、デイヴィッド・リンチの影響が丸わかりの人選で、殺しを請け負った男が任務を果たさずに事態をかき回していくという筋書きはコーエン兄弟の『ブラッド・シンプル』に通じる。リンチやコーエン兄弟以降のパルプ系犯罪映画の新しい波(「ネオ・ノワール」と呼ぶ人もいるようだ)のもとで作られた映画なのだろう。

前半からひねりのある筋書きで、好きなジャンルでもあるのでそれなりに面白く見られたのだけど、最終的に悪い女を蹴飛ばして終わるという「女嫌い」犯罪映画の定型になってしまうので、そこは物足りない。この手の話で過去作品の模倣に終わらない新味を出すのはなかなか難しいのかなと思った。(その意味で、リンチやコーエン兄弟はやはり独自の味を出していると思う)[★★★]

2005-03-22 08:08 [movie] | Permanent link | Comments (6)

2005-03-21

『永遠の語らい』

amazon: 永遠の語らい

Um Filme Falado / 2003年 / ポルトガル・フランス・イタリア / 監督・脚本: マノエル・デ・オリヴェイラ

オリヴェイラ作品は初見なのだけど、こんなに人を食った映画を撮る爺さんだったのか……。昨今の世界情勢を踏まえながら西洋文明の数千年の歴史を振り返るというやたら壮大な構想の作品で、その知的な題材の裏に一貫して「すまん、実は全部ネタじゃったよ」と言い出しかねない白々しさが漂っていて素晴らしい。さすが第一次世界大戦の前から生きている人はふてぶてしさが違う。

以下、ネタばれありなのでご承知を。

映画の展開は、東方へ向かう船旅での古代遺跡見学と西洋史講義(『世界ふしぎ発見!』モード)→船内ディナーでの多国籍・多言語討論(『魔の山』モード)→そして禁断の「9.11オチ」発動、という流れ。それぞれ内容はいたって真面目に吟味されているようなのだけれど、モードの転換が唐突、かつ形式的にギャグすれすれのおかしさもあって、これをどう展開させるんだろうかと先が読めない。

よその映画感想サイトで、船内での議論の中身が当たり前すぎてつまらないという話を見かけたのだけど、これはわざと空疎な議論を垂れ流して、そのお気楽な欧米中心主義を最後に中東のテロリストにぶち壊させるという趣向でしょう。例えばカトリーヌ・ドヌーヴ演じるフランスの実業家の口にする「女が政治を動かせば世界は平和になる」という言い分など、まともに伝えようとしているとはちょっと考えにくい。[★★★★]

2005-03-21 23:10 [movie] | Permanent link | Comments (0)

『エターナル・サンシャイン』

Eternal Sunshine of the Spotless Mind / 2004年 / 米国 / 監督: ミシェル・ゴンドリー / 脚本: チャーリー・カウフマン

チャーリー・カウフマン脚本作品のなかではわりと破綻のない佳作だけれど、世間の評判ほど大した脚本家じゃないのでは……というこの人に対する印象は変わらず。

今回の話は『リプレイ』ならぬ『リセット』という感じのSF的設定のロマンスで、ある人物の内面や自己同一性に他人が介入できたらどうなるか、という発想を起点にするのは以前の『マルコヴィッチの穴』と同じ。『マルコヴィッチの穴』は導入部が面白いのに後付けの設定が次々と出てきて話が錯綜するのが気になったけれど、今回もそういうところがあって、主人公(ジム・キャリー)の脳内フラッシュバック映像の展開と「記憶操作から脱出する」という目的の成立条件がどう対応するのかがはっきりしないので、ただ思いつきのような映像を見せられるだけになってしまい場面にサスペンスが生まれない。ミュージックビデオ風の脳内映像の表現もどこかで見たような印象が拭えず、過去の似た作品、例えばエイドリアン・ライン監督の『ジェイコブス・ラダー』のほうが目新しく感じた。

上に書いたメインプロットへの不満を除くと、細部で面白かった点は結構ある(キルステン・ダンストの使い方とか)。映像は最近よく見かけるドキュメンタリー風の荒れた手持ちカメラ映像で、レトロSFの意匠を日常的な道具立てで語り直すという今回の題材とは意外に合っている気がした。

『サイドウェイ』とこの作品を合わせてみると、どちらも根暗でマイナス志向の男(主人公)がヒロインに出会って救済される……という話を身近なエピソードの積み重ねで描いた作品で、いまのアメリカではこういう内向きの話が受けるんだろうか。本屋でたまたま見かけた女の子と仲良くなるという展開も、いかにもオタク好みのような気がする。このあたりは日本の漫画やアニメなどでも数多く見てきたような展開で、殊更に海外産のものを有り難がらなくてもいいんじゃないかと個人的には感じる。実際、この映画でケイト・ウィンスレットの髪の色が赤や青といった派手な色になっているのは「使用前/使用後」の区別をわかりやすく示すためでもあるのだけれど、日本のオタク系アニメやゲームに類似しているようにも見える。(ちなみに、ウィンスレットのヘアメイクには日系のノリコ・ワタナベ氏が起用されているので、あながち外れではないかも)[★★★]

2005-03-21 21:16 [movie] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-18

2005年エドガー賞候補

昨年は桐野夏生の『OUT』が候補に入って日本でも注目を集めたけれど、今年は話題を聞かないな……と思って検索してみたら、いつのまにか2005年のエドガー賞(MWA賞)候補が発表されていた。

長篇候補のローラ・リップマン、T・ジェファーソン・パーカーとか、日本でも訳されている作家なので名前は知っているけれど読んだことがない。作品になじみがあるのは映画脚本部門くらいだ。候補作を邦題で書き出してみる。

  • 『ロング・エンゲージメント』(脚本ジャン=ピエール・ジュネ、原作セバスチアン・ジャプリゾ)
  • 『ボーン・スプレマシー』(脚本トニー・ギルロイ、原作ロバ−ト・ラドラム)
  • 『コラテラル』(脚本スチュアート・ビーティ)
  • 『ぼくは怖くない』(脚本フランチェスカ・マルチャーノ、原作ニコロ・アンマニーティ)
  • 『そして、ひと粒のひかり』(脚本ジョシュア・マーストン)

『コラテラル』はお世辞にも脚本が優れているとは言えないと思うので、僕が見ている範囲で推すとしたら『ボーン・スプレマシー』かなあ。『ボーン・スプレマシー』は、聞くところによるとノンクレジットでブライアン・ヘルゲランド(『L.A.コンフィデンシャル』『ミスティック・リバー』)も脚本に手を入れているらしい。

最近の受賞作を少し眺めてみたら、2000年にガイ・リッチーの『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』を選んでいるのがこの賞ならではという感じで嬉しかった。

2005-03-18 21:52 [topic] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-17

『最後の一壜』 スタンリイ・エリン

bk1: 最後の一壜

The Crime of Ezechiele Coen and other stories / 仁賀克雄・他訳 / 早川書房 / ISBN: 4-15-001765-4 [amazon]

スタンリイ・エリンの短篇集。少し前に文庫の出た『九時から五時までの男』[amazon]と比較すると内容の幅広さ・個々の短篇の切れ味ともに見劣りするのは否めないけれど、取り上げている題材と語り口はそれぞれ工夫されているので退屈はしない。ただ、結末から逆算してアイテムを配置しているのが途中で見えてしまう作品が多い気はした。

収録作のほとんどで殺人が遂行され、その犯人は捕まらずに終わる。つまり、作中でモラルと秩序が回復されない……というのが「奇妙な味」と言われる所以か。一見普通の人物が実は社会の良識から外れた価値観を持っていて、殺人を何のためらいもなく(大それたことではないかのように)あっさりと実行していくところが面白い。これは特に、隣人にどんな不気味な人物がいて、いつ敵になるかわからないという大都市ニューヨークの不安な生活感覚に根ざしているのではないかと思う。収録作では「天国の片隅で」がその感じを正面から描いていて気に入った。現役の作家でこの路線を受け継いでいるのが、同じくニューヨークを描く作家のローレンス・ブロックあたりだろう。

2005-03-17 21:15 [book] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-16

The Political Compassをやってみた

The Political Compassと質問文の日本語訳「政治の羅針盤」訳文

判定結果は

Economic Left/Right: -2.88

Social Libertarian/Authoritarian: -4.82

と、判定結果グラフによると「リベラル+左派」の領域になったので、マーティン・リットやジョン・セイルズなどの「左巻き」と言われそうな映画を余裕で愉しめる者としてはだいたい予想通りか。アメリカの基準でいわゆる「宗教右派」を念頭に置いたと思しき設問がいくつかあるので(妊娠中絶や同性愛、宗教教育などへの態度を問うもの)、関係ない日本人がやると"Libertarian"寄り(グラフの下側)になりやすいのではないかと思う。

2005-03-16 22:27 [topic] | Permanent link | Comments (42)

2005-03-14

『評決』

The Verdict / 1982年 / 米国 / 監督: シドニー・ルメット

先日シドニー・ルメット監督がアカデミー名誉賞を受賞していたのを思い出して鑑賞。

ボストンの冬景色と室内場面を格調高く撮影した画面が素晴らしい。ポール・ニューマン演じる主人公の「落ちぶれた弁護士」ぶりも堂に入っているけれど、法廷ものとしてはいま見ると他愛のない筋書きで拍子抜けしてしまった。この当時は民事訴訟を取り上げるのが目新しかったのでこの程度の描き方で良かったのだろうか。

ポール・ニューマンは自分の過去を清算するために依頼人そっちのけで青臭い正義を主張して和解をはねつけ、そのわりに仕事の進め方は行き当たりばったりでとてもベストを尽くしているようには見えない(こういう、見通しが悪いのを薄々わかっていながらそこから目を逸らしていて、後でつけが回ってくることって誰でもあるだろうな……とは思うけれど)。さらにポール・ニューマンの駄目男演技に説得力があるので、こんな頼りない男のもとに事件を持ち込んでしまった依頼人の不運に同情を禁じ得なくなってしまう。演技力があるのも考えものだと思った。観客がここまで主人公に肩入れできなくなるのは単純にまずいだろう。

ただ、これ以降に小説・映画・ドラマでたびたび作られる法廷もの・弁護士ものの祖型という感じもあって面白くは見られる(落ちぶれた弁護士のリターンマッチというのはよく見かける物語形式だ)。さすが演出がうまいなと感心した場面も多かった。後は脚本がもう少ししっかりしていれば……という感想。[★★★]

2005-03-14 22:46 [movie] | Permanent link | Comments (1)

2005-03-13

『ロング・エンゲージメント』

Un long dimanche de fiancailles / 2004年 / フランス・米国 / 監督: ジャン=ピエール・ジュネ

場面ごとに見ると丁寧な絵作りをされているけれど、『アメリ』と同様にナレーションが多すぎて作品全体の語り口に疑問を感じる。

ジャン=ピエール・ジュネは閉じた箱庭的世界を描いてきた映画監督で、その作品世界ではすべてが作者の手で管理されている、予想外の出来事は起こらないという感じを受ける(そういう意味でアニメに近い実写映画だと思う)。ナレーション(=作者)が物語を説明して映像はただその通りに再現される、という語り口になるのはその必然の帰結なのだろう。これは『アメリ』でも特に前半部で気になって、このまま続けられたらどうしようか……と不安になったものだった。後半になるとようやく物語が動き出して何とか普通になるけれど。

今回の『ロング・エンゲージメント』はさらに長篇小説(セバスチアン・ジャプリゾ『長い日曜日』)の映画化で、過去の戦場での出来事を後から伝聞で再構成していく趣向なので、ナレーションによる説明と作為的な語り口が行き過ぎになりやすい。小説の映画化としては物語を映像的に消化しきれていない、ミステリー映画としては作者が情報を勝手に明かしていくだけのように見えかねない、という問題が目立つようになっていて、正直なところあまり誉められない。

そうはいっても、ジュネ監督らしい風変わりで凝ったキャラクター造型や絵作りは愉しめる。特に、足の不自由な主人公(オドレイ・トトゥ)を恋人が灯台の上まで背負って連れて行く回想場面が美しい。行ける世界を制限された彼女に、世界が広く見える場所を示すということだろう。[★★★]

2005-03-13 00:50 [movie] | Permanent link | Comments (2)

2005-03-12

『セルラー』

Cellular / 2004年 / 米国 / 監督: デヴィッド・R・エリス

上映が終わりそうだったので慌てて鑑賞した。電話ボックスの次は携帯電話だ!ということで、『フォーン・ブース』の脚本家ラリー・コーエンの原案による「電話スリラー」第2弾。話の導入部は携帯電話を使う状況を無理やり作らないといけないので大変強引なのだけれど、「携帯電話フルコース」の注文をさばいていく脚本に洒落たところがあるのと、出演者のキャスティングが程良くてB級スリラーとしては愉しめる。

『フォーン・ブース』の二番煎じと言われないように、舞台は薄曇りのNYから陽光の降りそそぐLAに移されていて、電話ボックスに終始張りつけられる前作とは対照的に今度は携帯電話を手にした主人公(クリス・エヴァンス)があちこち動きまわる。監督は『デッド・コースター』(ファイナル・デスティネーション2 )で派手な交通事故を演出していたデヴィッド・R・エリスで(この監督は「第2弾企画」専門なんだろうか?)、前半はカーチェイスと自動車衝突の場面がやたら出てくる。このあたり、キム・ベイシンガー一家を救うために犠牲が多すぎやしないかと思わず不条理感におそわれてしまうのだけれど、映画はそんなことには構わず進んでいくのでたぶん深く考えてはいけない。

脚本はギャグすれすれの展開を半笑いでくぐり抜けて、日常会話のなかに埋め込んだ伏線をきちんと回収していて小気味良い。さすがにオチは絶対これで来るに違いないと読めてその通りになったけれど、それはそれで良いだろう。主人公に無名だけど善良で体力のありそうなクリス・エヴァンスを起用して、脇に顔の知られたキム・ベイシンガー、ウィリアム・H・メイシー、ジェイソン・ステイサムらを出演させている配役も適切。個人的にはキム・ベイシンガーはもうちょっと綺麗に見えるはずだったのではと予想するけれど、その他には違和感のある配役はなかった。特に『ファーゴ』など「何をやってもうまくいかない小市民」を演じることが多いウィリアム・H・メイシーが奮起して銃撃戦で活躍するところなんて感動もの。[★★★]

2005-03-12 06:46 [movie] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-09

『サイダーハウス・ルール』

amazon: サイダーハウス・ルール

The Cider House Rules / 1999年 / 米国 / 監督: ラッセ・ハルストレム / 脚本・原作: ジョン・アーヴィング

原作を未読なのである程度想像で書いてしまうのだけれど、これは長い物語を慌ただしいダイジェストにまとめているのが悪い方に出ているのではないだろうか(原作者アーヴィング自身が脚色を手がけているとはいえ)。映画を見たかぎりだと、主人公(トビー・マグワイア)が通りかかったヒロイン(シャーリーズ・セロン)の尻につられて「聖なる家」を出奔し、次々とご都合主義の出来事が起こって何となくまた家に舞い戻る、というような話にしか見えなかった。筋書きからすると、原作は時代錯誤の正統派ビルドゥングス・ロマンにあえて挑んだ作品なのだろうと思うのだけれど。

以前のジョン・アーヴィング作品の映画化、『ガープの世界』や『ホテル・ニューハンプシャー』は好きで、こちらもたしかに原作のエピソードを詰め込んだダイジェストといえばそうなのだけれど、どちらかといえば物語が特異なキャラクターに導かれていたので、起こる出来事がご都合主義という感じはしなかった。この『サイダーハウス・ルール』は題名の通り、人物よりも堕胎の是非についての「ルール」をめぐる話が先にあって、登場人物や舞台設定はそれに合わせて配置されている印象がある。そうすると、特に主人公が孤児院を後にしてから林檎農園で出会う人物や出来事は、ただ主人公に「教訓」を与えて成長させるために登場する薄っぺらい存在に見えてしまう。これはたぶん映画の展開が速いからそうなるので、長篇小説でじっくり物語世界を構築するのならまた話は違うかもしれない。

とはいえ、ラッセ・ハルストレムは「不幸な少年」と「聖なる家」を描いたら達者なので(『ギルバート・グレイプ』で主人公たちの家を遠景でとらえた絵葉書的なショットには惚れ惚れした)、この作品でも「孤児院」の描写を中心に端正な絵作りが決まっている。[★★★]

2005-03-09 00:11 [movie] | Permanent link | Comments (3)

2005-03-07

20世紀フォックスのキャンペーン

amazon: jacobs_ladder

ラインナップを眺めていたら、デイヴィッド・リンチの代表作『ブルー・ベルベット』[amazon]まで入っているのか。最近では『マルホランド・ドライブ』[amazon]のほうが人気が高いようだけれど、個人的にはリンチといえばやはり『ブルー・ベルベット』の印象が強い。いま見るとあるいはわかりやすすぎるように感じるかもしれないけれど。(ちなみにAmazon.co.jpだと別に2枚でなくても1枚=995円の扱いで買えるようです)

2005-03-07 23:27 [topic] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-06

『サイドウェイ』と生活感のある民家

amazon: 『CUT』03月号

『CUT』03月号に『サイドウェイ』のアレクサンダー・ペイン監督のインタビューが載っていた。それによるとペイン監督の映画では実際に人の住んでいる民家を撮影に使わせてもらうことが多いらしい。映画を見て、本当にこんな生活をしている人がいるんだろうな、と思わせるあの民家の生活感はそこから出ていたんだろうと納得する。理想と現実なら「現実」のほうを描く映画監督なのだ。これはそれほど珍しい撮り方ではなさそうだけれど(例えば最近見たエドワード・バーンズ監督の『サイドウォーク・オブ・ニューヨーク』でも、監督自身がDVDのコメンタリーで実際の民家を撮影に使うことの利点を説いていた)、アレクサンダー・ペインの映画ではとりわけその現実味のある民家の描写が映画全体の地に足のついた感じを支えていて印象深い。

2005-03-06 22:52 [topic] | Permanent link | Comments (0)

ウィンザー・マッケイの小さな王国

たけくまメモに『夢の国のリトル・ニモ』の作者にして最初期のアニメーション作家、ウィンザー・マッケイの記事が掲載されていることにいまさら気づいて、興味深く読んだ。マッケイ作のアニメーション作品の動画も見られるのでありがたい。

個人的にはミルハウザーの小説「J・フランクリン・ペインの小さな王国」(『三つの小さな王国』[amazon] 所収)のモデルとして名前に馴染みがあった。「リトル・ニモ」=「小さな王国」だろうか。

復刊ドットコムで『夢の国のリトル・ニモ』の復刊リクエスト投票というのもあった。(100票獲得済み)

2005-03-06 10:04 [topic] | Permanent link | Comments (185)

『サイドウェイ』

Sideways / 2004年 / 米国・ハンガリー / 監督・共同脚本: アレクサンダー・ペイン

主演のポール・ジアマッティの正体が何者かというと、要するに「眼鏡をかけてないウディ・アレン」だろう。小説家志望のしがない教師という役柄のジアマッティは、かつてのアレンのように情けない文系オタク男を戯画的に演じている。

彼と旅をともにするのが結婚を控えた俳優のトーマス・ヘイデン・チャーチで、身近な人物の結婚に取り残される孤独な男を描くのは『アバウト・シュミット』と共通する。陰気で内向的なジアマッティと陽気で外向的なチャーチはやることなすこと対照的で、ふたりの人物がたまたま反発し合うというよりは、むしろふたりでひとり、ある人物の二面性をふたつの人格に分割しているように見える。監督のアレクサンダー・ペインは本人の外見からするとトーマス・ヘイデン・チャーチに近そうなのだけれど、内面にはポール・ジアマッティのようないじいじした性格も飼っているということではないかと思う。トーマス・ヘイデン・チャーチは主人公の欲望を代行しながら、責任をすべて彼にかぶせて巻き込まれた主人公を免除するために都合良く造型されているところがある。この人物配置は正直なところ図式的で(『ファイト・クラブ』的というか)、さほど面白いとは感じられなかった。トーマス・ヘイデン・チャーチの軽薄で憎めない存在感は良いけれど。

あと、主人公たちが片方の結婚の予定を伏せながらその場しのぎで行動する、というのは映画全体を引っ張る趣向としては弱い。だからそれがばれたときもさほど物語が動いたような気がしない。

そんなわけで大筋ではいまひとつ乗れなかったのだけれど、アレクサンダー・ペインの映画は日常のどこにでもありそうな田舎の住宅を丁寧に描いて、そこをおかしなコメディやスリラーの場に変えてしまうところが面白い。これは『アバウト・シュミット』でもそうだった。コーエン兄弟の『ファーゴ』あたりの感覚にも近いかもしれない。この作品のクライマックスになるだろう「家宅侵入」の場面にもそのセンスが発揮されていて、場面ごとに見ていくと感心するところも多かった。

しかし『アバウト・シュミット』に続いて、この監督が映画の最後にえらく取ってつけたような救いを用意するのはどうしてだろう。お前ら(観客)のために一応安心できる結末を用意しておくけど本気じゃないから真に受けるなよ、ということだろうか。[★★★]

2005-03-06 08:28 [movie] | Permanent link | Comments (2)

2005-03-04

『サイドウォーク・オブ・ニューヨーク』

amazon: サイドウォーク・オブ・ニューヨーク

Sidewalks of New York / 2001年 / 米国 / 監督・脚本: エドワード・バーンズ

インタビュー場面の挿入や手持ちカメラによる撮影など、疑似ドキュメンタリーの手法で撮られた恋愛劇。登場人物たちそれぞれの生活を「覗き見」するような撮り方が、何人もの人物が互いに関係し合って観客だけがすべてのつながりを知っている、という筋書きと合っていて面白く観られる。

出演者では歯医者のスタンリー・トゥッチ(『ターミナル』の空港管理官)と、不倫相手の若い娘を演じるブリタニー・マーフィーが役に似合っていて良い。特にブリタニー・マーフィーが可愛らしかった。このふたりの印象が強くて他の登場人物の影が薄いので、逆に群像劇としてはバランスが良くない気もする。

DVDに入っていたエドワード・バーンズ監督(出演もしている)の音声解説によると、スピルバーグの『プライベート・ライアン』に出演して、手持ちカメラと自然光を使った撮影なら早く撮れて予算のない映画に向いていることがわかったので、今回採用したらしい。他にも色々と映画製作の舞台裏を明かしていて面白かった(本編より面白いかも……)。ちなみに僕は映画用語にまったく疎いため、例えば「ジャンプカット」という言葉が何を指しているのか、これを見てようやく「ああ、あれのことか」とわかった。[★★★]

2005-03-04 23:24 [movie] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-03

『ヴァージン・フライト』

The Theory of Flight / 1998年 / 英国 / 監督: ポール・グリーングラス

ヘレナ・ボナム・カーターの演じる車椅子の女性の造形に、単なる綺麗事の善意でない障害者の問題を描こうという感じがあって好感を持てる。ただ、映画全体としては変わり者の主人公たちが単に周りの他人を困らせる迷惑な話に見えてしまうのが否めない。その一因として主人公ふたりの守ろうとする価値が、

  • 飛行機きちがいがドン・キホーテ的な夢を追って空を飛ぼうとする
  • 死期の近い病人の最期の願いを叶えようとする

と、いずれも映画のなかでは決まって擁護される類の、そのため借り物っぽい印象を与えるものだという点があると思う。類型を外そうとして別の類型に頼っているように見える。まあ、この手の話でほとんど極限まで行ってしまった『オアシス』をすでに見ているので物足りなく感じるせいもあるかもしれないけれど。[★★★]

2005-03-03 07:58 [movie] | Permanent link | Comments (0)

2005-03-02

『Ray レイ』

Ray / 2004年 / 米国 / 監督: テイラー・ハックフォード

レイ・チャールズのことはよく知らず、この映画を見てもいくつかの曲に聞き覚えがある程度だったのだけど(評判のジェイミー・フォックスの演技が本当にそっくりなのかどうかすら判定できない)、思ったより愉しめた。前半、レイ・チャールズが音楽家として成していく業績の数々が、素人にもわかりやすい演出でテンポ良く見せられて、これだけでアメリカの音楽史の一面を覗いたような気になる。

主人公をはじめ当然アフリカ系の登場人物が多いのだけれど、深みのある色合いの画面に黒い肌が映えてとても魅力的に見える。撮影は『戦場のピアニスト』のパヴェル・エデルマンで、たしかに『戦場のピアニスト』の映像は良かったからこの作品の出来にも納得。(ピアノ弾きの伝記というのが一応の共通点か?)

ただし、製作当時はまだ存命だった有名人の伝記映画ということで、エピソードを盛り込みすぎて話を絞り込めていない感じはある。後半の薬物中毒との苦闘やジョージア州への帰還あたりの話は、どこかで見たような伝記映画の類型におさまってしまうのがちょっと物足りない。(最近の作品だと『ビューティフル・マインド』とか)

ことあるごとに母親と過ごした故郷の少年時代の光景がフラッシュバックする構成になっていて、アメリカの人はよほど『市民ケーン』のような、成功者の伝記と「失われた故郷」を結びつける趣向が好きなんだなと再認識する。この映画の場合は、主人公の目が見えたのが少年時代だけなので、必然的に映像として覚えている世界がそこだけだからさほど不自然ではないのだけれど。ただし、主人公に心の傷を残した過去の事件の話は、映画が強調しようとするわりにはきちんと物語に結びつけられていない気がした。[★★★★]

2005-03-02 23:33 [movie] | Permanent link | Comments (0)

今月のNHK-BS2

やはりこれがハイライトでしょうか。

3月11日 14:55〜16:27 クリント・イーストウッド自らを語る<前・後編> アクターズ・スタジオ・インタビュー

NHKはぬかりなくこんな保険もかけていたわけですけど。

3月4日 15:00〜15:58 監督マーティン・スコセッシのすべて

ところで来月の番組一覧を見ると、先頃亡くなったフィリップ・ド・ブロカ監督の『陽だまりの庭で』が放映されるので、未見の方がいたらお薦め。『ライフ・イズ・ビューティフル』的な戦時下のファンタスティックな美談と見せかけて、とてもひねくれた展開をしていく傑作。ちょっと『まぼろしの市街戦』に通じるところもある。

【追記】スコセッシ監督の番組は国会中継のため「3月28日 17:00〜17:58」に変更。

2005-03-02 00:06 [topic] | Permanent link | Comments (2)