OK's Book Case 掲示板


【96】Re:語るより前に、見るコトに専念すべし?
 hibiky E-MAILWEB  - 2004-07-09 2:58 -

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   ▼OK様:
>個人的には、ヴェンダースの『パリ、テキサス』とかクストリッツァの『アリゾナ・ドリーム』みたいなのはそこで言う「アメリカ映画」にあたるのか、が気になるところです。
>
御返信ありがとうございます。この2作は私自身もどのような扱いをされているのか、気になるトコです。もっとも、「ロスト〜」のメンツの好みからすると、クストリッツァは「映画的ではない」(失笑)ようなので、おそらく問題とされるのはヴェンダースだけと愚見しますが。

>>まぁ、幸いにして、ひと昔前とは違い、映画書を読みこんだりと、小難しく映画に取り組む人は少なくなっているようなので、私ふぜいが注意をうながすまでもないのでしょうが……。
>hibikyさんご指摘のように、仲間内に向けた表現に偏りすぎたせいで、世代を超えて言葉が伝わらなかったという面があるんじゃないでしょうか。

そうなんですよねぇ。「仲間内に向けた表現に偏りすぎ」ということに、「ロスト〜」の方々はあまり「自覚的」ではない、というか、仲間内で徒党を組むことこそに価値を見い出している風情なんですよね。
実は「ロスト〜」のメンツのうちおふたりは面識もある方なんですが、このあたり直接質問しても、「貴方も同じような映画体験をしてきたんだから、わかるでしょ?」といった具合にかわされてしまいました。一個の人間としては皆さん、面白くイイ方々なんですが、批評家としてはもはや信頼できない存在となったのが残念です。

【95】Re:語るより前に、見るコトに専念すべし?
 OK  - 2004-07-08 23:17 -

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   ▼hibikyさん:
>コメント欄にコメントできなかったので、こちらに投稿させて頂きます。
>
>>とりあえず「アメリカ映画」という用語は何を指しているのかわからないので明確に定義してほしい
>とは、私に対する御質問ではなくて、ハスミン信者の方が使っている「アメリカ映画」という用語ですよね?

コメントありがとうございます。ご指摘の部分、こなれていない表現だったので手直ししました。

MTのコメント欄を使えなかったのはたぶんこちらの設定がまずいのだと思います。開設したばかりできちんと確認を取っていなかったので……。(ご指摘ありがとうございます)

>シンプルに「アメリカ映画」とは、アメリカ人がアメリカを拠点に製作した映画と見なしてよい、と考えますが、「そうではない」と「ロスト・イン・アメリカ」の参加者の方々は云いたいようです。

そうなんですよね。独自の意味を込めているようなんですが、それが雰囲気的でよくわからない(まあ、わからなくて結構ではあるのですが……)。

個人的には、ヴェンダースの『パリ、テキサス』とかクストリッツァの『アリゾナ・ドリーム』みたいなのはそこで言う「アメリカ映画」にあたるのか、が気になるところです。

>まぁ、幸いにして、ひと昔前とは違い、映画書を読みこんだりと、小難しく映画に取り組む人は少なくなっているようなので、私ふぜいが注意をうながすまでもないのでしょうが……。

hibikyさんご指摘のように、仲間内に向けた表現に偏りすぎたせいで、世代を超えて言葉が伝わらなかったという面があるんじゃないでしょうか。
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【94】語るより前に、見るコトに専念すべし?
 hibiky E-MAILWEB  - 2004-07-08 22:57 -

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   お世話になっております。
トラックバック頂き、恐縮に存じます。
コメント欄にコメントできなかったので、こちらに投稿させて頂きます。

>とりあえず「アメリカ映画」という用語は何を指しているのかわからないので明確に定義してほしい
とは、私に対する御質問ではなくて、ハスミン信者の方が使っている「アメリカ映画」という用語ですよね?

その答えはどうやら、大著「ロスト・イン・アメリカ」(デジタル・ハリウッド刊)あたりにあるようです。

個人的には、同書の参加者の皆さんは、単純に語ればいいことを小難しく語ろうとしているだけにしか思えないので、
シンプルに「アメリカ映画」とは、アメリカ人がアメリカを拠点に製作した映画と見なしてよい、と考えますが、「そうではない」と「ロスト・イン・アメリカ」の参加者の方々は云いたいようです。

一般の映画ファンには理解不能なリクツ先行で、映画論が展開されるコトほど愚劣なコトはない、と私自身は考えています。
それゆえに、弊ブログでは、機会あるたび、我ながらくどいと思いつつも、「ハスミンやその一派の考えに染まっても意味なんて、ないよ」と、あくまで若人の皆さんへ向けて、お節介を承知で書いている次第です。

まぁ、幸いにして、ひと昔前とは違い、映画書を読みこんだりと、小難しく映画に取り組む人は少なくなっているようなので、私ふぜいが注意をうながすまでもないのでしょうが……。

いずれにせよ、映画書や映画論を読む場合、小難しい書き方さえしてあれば、それを読むコトだけで映画への理解が深まったと勘違いする向きはいまだに存在するようなので、悲しい次第です。
映画書など読むヒマがあったら、古今東西の名作と評される映画を、好き嫌い抜きでまずは見まくってほしいと切に願っております。

それで映画が理解できるかどうかはともかく、
映画を愛するなら、映画を語るコトに耽溺する前に、映画そのものを愛して欲しい、と一映画ファンとして思います、ハイ。
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【93】Re:『白いカラス』
 OK  - 2004-07-08 21:01 -

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   ▼エイトマイルさん:
『白いカラス』、またミラマックスの文芸映画か……と思ってスルーしていたら、結構評判良いみたいですね。Cafe OPAL のレビューでも褒められていました。
http://www.cafeopal.com/reviews/04/jul/reviews040707.html

まだ上映しているようなので、この週末あたり見に行けるかもしれません。
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【92】[無題]
 エイトマイル  - 2004-07-02 0:47 -

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   こんにちわ。

最近「白いカラス」という作品を見ました。原作がフィリップ・ロスで、
柴田元幸の書籍によく出てくるので、それに惹かれて鑑賞しました。

作品は個人的にはかなりよかったです。内容は断片的な部分があるので
嗜好にあう、あわないがあるかなと思いましたが、作品のできは上出来です。
演出、撮影、編集、演技が素晴らしい。円熟のわざという感じです。
語り口としては、「21グラム」に近いものはありますが、こちらとは
雲泥の差です。特に撮影はすばらしい。
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【91】Re:恋する幼虫
 OK  - 2004-06-29 22:27 -

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   ▼Sさん:

『恋する幼虫』良かったですか。レイトショー公開とかで見逃してしまったので、ビデオ屋に入るのを待つことにします。(ソフト化されるのか知りませんが……)
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【90】恋する幼虫
 S  - 2004-06-26 15:54 -

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   を見ました。これは和製クローネンバーグ
といった趣の映画でした。
つまりグロテスクな異形の生き物を扱っていながら
内容は男と女の愛の物語。まさにクローネンバーグ。

自主映画ですからチープなところもありますが
映画の完成度は素晴らしい。
機会があれば見てみることを薦めます。
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【89】Re:[無題]
 OK  - 2004-06-26 6:59 -

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   ▼エイトマイルさん:
映画史に詳しいわけではないのですが、もともと1940年代の(ジェイムズ・ケイン原作などの)フィルム・ノワールの作り手って、フリッツ・ラングとかビリー・ワイルダーとか、ドイツ方面から渡って来た人が多かったですよね。なのでそのふたつはそれほど離れたものではない気がします。

ドイツ表現主義っぽいかどうかはわからないのですが、『バーバー』がウェルズ的に思えたところは僕もあって、たしか主人公がはじめて殺人を犯す場面でデパートのショーウィンドウのガラスか何かが割れますよね。あれはウェルズの『上海から来た女』みたいな表現だなと感じました。
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【88】[無題]
 エイトマイル  - 2004-06-26 0:53 -

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   最近、コーエン兄弟の「バーバー」という作品を鑑賞しました。
この作品は「ブラットシンプル」のようなケインの小説のような
ハードボイルトと思われがちなのですが、本当はオーソン・ウェルズが
映画化したカフカの「審判」に近いと思います。

本作は白黒なのですが、照明や画面構成はドイツの表現主義的な部分を
感じますし、主人公が犯罪のドツボにはまっていくというよりはわけの
わからない状況に振り回され、消耗していくという部分の非常にカフカ的です
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【87】[無題]
 エイトマイル  - 2004-06-11 0:36 -

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   もし、私が「10ミニッツ・オーダー」を作るとしたら、

・ジョン・セイルズ
・アンドリュー・ニコル
・エミール・クトリッツァ
・ポン・ジュノ
・フルーツ・チャン
・ベルトラン・ベルニエ
・アベハンドロ・アメナバール
・ニール・ジョーダン
・トラン・アン・ユン
・アッバス・キアロスタミ

という感じで人選しますね。いかがでしょう。
もしよければOKさんの人選も聞かせてください。
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【86】Re:下妻物語は
   - 2004-06-10 22:16 -

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   >逆に、どの箇所をそう読まれたのか気になります。
ああ、これはおれの読み違えでしたね。
押し付けてるわけじゃありませんでした。

まぁあの二人はまだ若いからまだ「ヤンキー」と「ロリータ」
という概念の中で満足しているのでしょうね。
もう少し年をとればまた違う一面が見られるのではないでしょうか。
ちょっと成長したイチゴと桃子というのも興味あります。
それは見た人が考えればいいのではないかな。

でもこの映画はいい映画ですね。本当にそう思います。

後、映画の評価の星の数は5つが満点のはずなのに最近ちっとも出てこないのが気になります。4つが満点になってしまったのですか?

P.S こっちの名古屋のほうでも「恋する幼虫」が公開されるみたいなんで
もし見れたら感想を書きたいと思います。
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【85】Re:下妻物語は
 OK  - 2004-06-10 21:44 -

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   ▼Sさん:
>漫画じゃないですよ。小説です。

『下妻物語』の原作が漫画でなく小説なのは承知しています。
「漫画的」という表現を使ったのは、世界観やキャラクター造型が漫画っぽいという意味です。(特にけなす意図はありません)

> イチゴと桃子が価値観を押し付けあってるように

という意味のことを書いたつもりはないのですが……逆に、どの箇所をそう読まれたのか気になります。
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【84】下妻の続きですけど
 S  - 2004-06-10 13:25 -

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   おれ自身はイチゴと桃子が価値観を押し付けあってるようには思え
なかったですね。「あたしはあたし」って自信を持って生きているような気がしました。

そういう自身を持ってる上で二人の間に芽生えた友情のために桃子はイチゴのために
一肌脱ぐんですよね。
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【83】下妻物語は
 S  - 2004-06-10 10:31 -

引用なし
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   漫画じゃないですよ。小説です。

普段はテレビ番組は見ないんですか、OKさんは。
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【82】Re:俳優主導の企画
 OK  - 2004-06-06 18:37 -

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   ▼エイトマイルさん:
『21グラム』の実際の製作経緯は知らないのですが、ショーン・ペンのカラーが強い感じはありますね。『プレッジ』にデルトロも出てましたし。

最近の傾向かどうかは知りませんが、これは俳優主導の企画だろうなというのはありますよね。このところそういう意味で俳優に引っ張り出されているのが、コーエン兄弟じゃないかなと思います。コーエン兄弟の作品に出ておけば、「実はひねくれた笑いのわかる俺」みたいなのを演出できるので。
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【81】[無題]
 エイトマイル  - 2004-06-06 14:33 -

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   21ぐらむのコラムをよんだのですが、最近のアメリカの俳優さんの
悪い癖のひとつに、その辺の監督を青田買いして、自分の好みの演技が
できるような作品を作るというがありますね。だいたい、オスカー受賞者が
多いですね。

まあ、その反動としてニコラスケイジやジョニーデップが
ブロックバスターものに出ているのがなかなか賢い選択だと思います。
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【80】Re:御紹介頂き、ありがとうございます。
 OK  - 2004-05-28 20:24 -

引用なし
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   ▼エイトマイルさん:

ご紹介どうもです。そちらのページはたまに覗いています。

▼hibikyさん:

はじめまして。アンテナは適当に編集しているのであまり気にしないでください(RSSリーダーで巡回していることもあります)。いきなり余談ですが、私も『項羽と劉邦』は中学生くらいの頃に夢中になって読んだ記憶があります。

『アイス・ストーム』への言及があるのはこちら↓の日付ですね。

http://d.hatena.ne.jp/hibiky/20040319#p2

『アメリカン・ビューティー』よりも『アイス・ストーム』を評価するといえば。柳下毅一郎が『アメリカン・ビューティー』を「偽クリスティーナ・リッチ映画」と評していたのが面白かったです。(もちろん『アイス・ストーム』は本物クリスティーナ・リッチ映画)

『アイス・ストーム』は、「不倫をすると天罰が下りますよ」みたいな古いモラリズムの話に見えてしまってぴんとこなかったのですが、そのうち見直してみようかとは思っています。

あと、童貞少年(or 青年)を演じさせればアメリカで一、二を争うだろうトビー・マグワイアとイライジャ・ウッドが共演しているのも印象深いです。(その後ふたりは近い時期に『スパイダーマン』と『ロード・オブ・ザ・リング』という、どちらもスプラッタ・ホラー出身の監督が歴史的有名作を大々的に映画化するという企画でスターになったのが因縁を感じさせます)

サム・メンデスは話に聞くかぎりだと演劇畑出身のわりに映像オタというか、格好良い画面作りにこだわりがあって話の中身にはあまり興味ない人みたいですね。コンラッド・ホールと組んでいたわけですが、次の撮影監督を誰にするのかはちょっと興味あります。
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【79】御紹介頂き、ありがとうございます。
 hibiky E-MAILWEB  - 2004-05-28 5:18 -

引用なし
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   はじめまして。
リンク元をたどって参上いたしました。

>エイトマイルさん
>http://d.hatena.ne.jp/hibiky/200405
>このページが面白かったので乗せときます。

ヨタ書きの嵐な拙文を面白がって頂き、恐縮に存じます。

>「アメリカン・ビューティー」のかわりに「アイスストーム」
>を推してます。
『アイス・ストーム』で上記ダイアリー内を検索して頂くと当該項目が出てきますが、少ししか触れていないのでわかりにくいかと存じます。

改めてこちらで、ザックリと申してしまいますと、
『アメリカン・ビューティー』は、
『アイス・ストーム』の構成や装いをかなりあからさまに踏襲した[例:音楽(スコア)がモロ、パクりだったり]言わば、「焼き直し」的な一作で、個人的には鼻白む一品だったと申し上げたかったのです。

というより、ストーリーやキャラクター設定といい、演出面でどうにも「これ見よがし」なモノを感じまして。
もちろん、オスカー受賞作だけに、役者陣の演技等、楽しめる箇所もありました。
しかし、監督サム・メンデスに関しては、演劇界での演出家としての評価はさておき、アン・リーほど映画監督としては信用できないな、と思ったのです。
コレはリクツでなく、どちらかと言えば直感的なモノなので、強弁するつもりはございませんが、サム・メンデスの第2作『ロード トゥ パーディション』が
さらに「これ見よがし」度が倍増してて、個人的にはダメダメだったので、勝手ながら、機会あるたびに彼の作品は批判している次第です。

初手から身もフタもないコメントで恐縮ですが、
アン・リー作品にある、映画ならではの「各々のカットの自然な連なりによる息遣い」のようなモノがサム・メンデス作品には感じられないのです。
サム・メンデス作品は、ワンシーンそれぞれはかなり見応えあると思いますが、反面、人目を引くだけのきらびやかな舞台装置を腕利きキャメラマンが美しく撮りあげているだけのような観があります。
ワンカットワンカットは面白いが、それらがシークエンスとして有機的につながっていないゆえ、「息遣い」を感じさせないというか。

映画も演劇もしょせん見世物な娯楽の産物ですから、「観客の目を引きつける」という才能は、それだけで評価されてしかるべきと存じます。
ただ、だからといって、あまりに「見世物」なだけに終始する作品は個人的にはいただけない。
最近では、『コールド・マウンテン』にそんな臭みを感じました。
(『コールド・マウンテン』も、アン・リー作品『楽園をください』の焼き直し的箇所が見える作品だったりして、苦笑いモノです)

私自身は、画面からもっと「情趣」を感じさせる作品が見たいと思うのです。アン・リーの『アイス・ストーム』にはそれを感じるというわけなのです。

……長々と失礼いたしました。

追記:
>管理人のOK様
以前、弊ブログを、<はてなアンテナ>に入れて頂いていたように記憶いたします(間違っていたら申し訳ありません)。
遅ればせながら、御礼を申し上げます。
今後も機会がありましたら、その節はよろしくお願い申し上げます。
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【78】[無題]
 エイトマイル  - 2004-05-27 21:48 -

引用なし
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   http://d.hatena.ne.jp/hibiky/200405

このページが面白かったので乗せときます。
「アメリカン・ビューティー」のかわりに「アイスストーム」
を推してます。
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【77】カンヌ
 エイトマイル  - 2004-05-23 21:55 -

引用なし
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   マイケル・ムーア受賞に関しては、最近の騒動が追い風になってるように
思います。ただ、ブッシュが倒れたら、ムーア自身もパンチがなくなるんじゃ
ないかな。

タランティーノが審査委員長の割にはパッとしないものですな。
しかし、いくら史上初の快挙とはいえど、なんのメリハリもない
ただ暗いだけのような映画を作りつづけるのはいいかげんうんざりです。
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【76】Re:『キルビル2』
 ろれるり  - 2004-05-17 18:15 -

引用なし
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   ▼エイトマイルさん:
>僕は、タランティーノのやりかたが大嫌いなのですよ。
>というのは、「ひとのふんどしで相撲をとる」という言葉が
>よく当てはまっていると。
タランティーノのやり方、わたしは好きなんですが、嫌いという人の気持ちもわかります。ただ、わたしは、オマージュ・パクリ・パロディといったような一連の技法によっても、「作品」の評価を低くする必要はない、と思っています。しかし、これらの技法を使用する作家の「作家性」の評価となると話は少し微妙に。「作家性」という評価軸で、オマージュやパクリをどう評価するか、という話は少しムリがあるのかもしれません。現在は、「作家性」を、引用の技法についても使える概念に拡張しようとする努力の方が一般的にようですけど、もっと他の考え方を探る試みもあっていいのかもしれません。
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【75】Re:『キルビル2』
 ろれるり  - 2004-05-17 18:13 -

引用なし
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   ▼Sさん:
>いや90分だったら物足りなさ過ぎる。
>でないとジャッキーとあの保険屋の親父とのラブストーリーが成り立たないし、ジャッキーの作戦もじっくり描けないし。
なるほど。そういわれればそうですね。わたしはあのオヤジとパムのラブストーリーは余計だ、と思って観ていたので、それがまちがいだったような気もします。反省。あと、もしかしたら、あのちょっとしたダラダラ感は、デニーロの気分に感情移入しやすいようになされた工夫なのかなーとも思いました。いや、さすがにそれはうがちすぎでしょうか。とまれ、『ジャッキー』の最適時間は2時間くらいということで。
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【74】Re:『キルビル2』
 エイトマイル  - 2004-05-17 0:37 -

引用なし
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   僕は、タランティーノのやりかたが大嫌いなのですよ。
というのは、「ひとのふんどしで相撲をとる」という言葉が
よく当てはまっていると。映画を見て、「このシーンはいいな」
と思っていても、それはタランティーノのじゃなくてそのオリジナル
の作家を誉めることにしかならない。

特に60年台生まれのスタイリッシュと呼ばれる作家に多いのですが、
「スタイル」と「オマージュ」に固執しすぎて、作家としての可能性を
引き出せない人が多いようですね。

監督の真価と言うのは、自分が今まで作り上げたものとは
まったく無縁のものを取り上げたときにわかるものだと思います。
たとえば、デビット・リンチの「ストレイト・ストーリー」
グロンバークの「デット・ゾーン」とか。

私の考えからいって、チャン・イーモウやジョン・セイルズあたりの
作品によってスタイルを変えていく作家のほうが好きです。
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【73】Re:『キルビル2』
 OK E-MAIL  - 2004-05-15 22:20 -

引用なし
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   ▼ろれるりさん:
>初投稿で異論なのでちょっと恐縮なのですが、『キルビル2』についてです。

はじめまして。異論・反論ももちろん歓迎です。

>「生き埋め」(絶望)から「脱出」(復活)へと、
>きちんと説得力のある形で、観客のエモーションを転換させるには、
>あの修行シーンは必要だと私は感じました。

なるほど。僕が気に入らなかったのはあの修行シーン自体がそれほど面白くないからかもしれませんね。わざとなんだろうけど、あそこだけ妙に漫画的で浮いているし。
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【72】Re:『キルビル2』
 S  - 2004-05-14 15:28 -

引用なし
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   >『ジャッキーブラウン』は90分に収まってたら傑作だったのに。
いや90分だったら物足りなさ過ぎる。確かに2時間半以上かけるべきだったかは微妙だが、2時間ちょっとの余裕がないと駆け足になったような気もする。
でないとジャッキーとあの保険屋の親父とのラブストーリーが成り立たないし、ジャッキーの作戦もじっくり描けないし。
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【71】『キルビル2』
 ろれるり  - 2004-05-12 18:14 -

引用なし
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   はじめまして。いつも楽しくサイトを拝見してます。

初投稿で異論なのでちょっと恐縮なのですが、『キルビル2』についてです。
「タランティーノが得意としていた時間軸のずらし方も今回は芸がない。例えば、ザ・ブライドが棺の中に生き埋めにされる→かつてのカンフー修行が回想される、とくれば誰でも、ここで棺を破れるような特訓をしていたという話なんだろうとわかるので、修行の過程を描くのはほとんど寄り道に見える」。
というところなのですが、「生き埋め」(絶望)から「脱出」(復活)へと、
きちんと説得力のある形で、観客のエモーションを転換させるには、
あの修行シーンは必要だと私は感じました。
また、脱出時、パンチ一発で板を突き破るのかなー、と思わせておきながら、
「血をにじませながら繰り返して打つ」というのはいいセンスだなーと思いました。
つーか、「拳を痛めてハシが握れない」とか「寝てても壁に拳を打ってしまう」
とかの苦労した思い出を思い出しながら「O・K。パイ・メイ」とかつぶやいて
「血がにじむまでパンチパンチ」ってカッコいくないですか。

なお、わたしは『キルビル』はすごく楽しみましたので、これをカットして2時間内、
というのはもったいないなーと思いますけど、たしかにタランティーノは
「まとめる努力」だけはとりあえずしてみたほうがいいでしょうね。
「『お前とりあえず2時間にまとめて来い』と言える人物」の必要性には賛同です。
っていうか、『ジャッキーブラウン』は90分に収まってたら傑作だったのに。
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【70】Re:『真珠』その他
 OK E-MAIL  - 2004-05-09 19:31 -

引用なし
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   ▼エイトマイルさん:
>「真珠の首飾りの少女」をごらんになったそうですね。
>私は映像の美しさもさることながら、この映画が当時の
>オランダの風景、肉屋の様子とか洗濯の風景とかをリアルに
>再現しているところにもすばらしさを感じました。

日常生活まで綿密に考証してある感じでしたね。このころは普通に「重曹」を洗剤として使っていたのかとか、いろいろと興味深かったです。

>ところで、「希望の街」でネビル・ブラザースのCDを購入したそうですが
>なんというタイトルでしたか。今度買おうと思うので。

ネヴィル・ブラザーズのCDで僕が購入したのは「Brother's Keeper」というアルバムです。
4曲目の「Fearless」という曲が『希望の街』のエンディングで使われています。
後で『希望の街』公開時のパンフレットを入手したのですが、この曲の使い方を褒めている文章があって嬉しかった。

アルバム自体は、1曲目の冒頭から"Brother, brother 〜♪"と、ブラック系全開のコーラスが入るような系統なので、好みに合うかどうかわかりませんが。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000002GJ5/oksbookcase-22/ref=nosim
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【69】[無題]
 エイトマイル  - 2004-05-09 10:08 -

引用なし
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   「真珠の首飾りの少女」をごらんになったそうですね。
私は映像の美しさもさることながら、この映画が当時の
オランダの風景、肉屋の様子とか洗濯の風景とかをリアルに
再現しているところにもすばらしさを感じました。

おそらく、キューブリックが見たら、次回策にはこのスタッフを
ごっそり持っていくでしょうね。

私はビル・マーレーというと、最近の渋い役者というよりは、
「ベタなんだけど見たら心があたたまる喜劇俳優」というほうを
ずっと評価してます。

話題にはなってないですけど、「フォーチュン・クッキー」は面白いですよ。
「なんでこんなありふれた話がこんなに面白くなるんだろう」という感じで

ところで、「希望の街」でネビル・ブラザースのCDを購入したそうですが
なんというタイトルでしたか。今度買おうと思うので。
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【68】Re:タランティーノ作品
 OK E-MAIL  - 2004-05-04 22:23 -

引用なし
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   ▼Sさん:
僕の場合は『レザボア・ドッグス』は好きなんだけど『パルプ・フィクション』が駄目でした。

以前どうしてだろうと考えたことがあるんですが、『レザボア・ドッグス』は基本的に『現金に体を張れ』などのケイパーものの枠組みをもとにしていて、でもあえて中心になるはずの「強奪」場面を描かないでどうでもいい会話だけで映画を構成する、というところに面白味があったと思うのですね。『パルプ・フィクション』の場合は元からそういう軸になり得るものがなくて、だからだらだらとお喋りをすること自体が目的になって弛緩してしまっている気がします。

これはまあ、どの程度の人に賛同を得られる感想なのかわかりませんが……。
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【67】Re:[無題]
 OK E-MAIL  - 2004-05-04 22:16 -

引用なし
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   ▼エイトマイルさん:
>管理人さんの常連ビデオ屋はかなり豊富みたいですね。
>希望の町とか「ブラザーフロム」とか見たいんですが
>見当たらない。

残念ながら地元のビデオ屋はあまり充実したところがなくて、見つからない作品はたまに渋谷のツタヤまで行って探しています。『希望の街』とか『ブラザー・フロム・アナザー・プラネット』みたいなのは渋谷ツタヤで借りていましたね。(ちなみに以前は監督別の「ジョン・セイルズ」コーナーがあったのだけど、売り場のレイアウト変更でなくなっていた……)

お薦め映画の書き込みもありがとうございます。
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【66】Re:個人的には
 エイトマイル  - 2004-05-04 21:05 -

引用なし
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   >>エイトマイルさん
>はじめまして。「キル・ビル」の1と2見られたと思いますがどうでした?
>あと「ロード・オブ・ザ・リング」感想なんか聞かせてくれると嬉しいです。

残念ながら、まだ「キル・ビル」は見てないんですよ。
パート1のほうは見ようかと思ってるのですが。個人的には
第一作目には何も興奮するようなものは感じなかったので
タランティーノ作品は全然みてません。ただ、鑑賞しても
「ナチュラル・ボーン・キラーズ」や「トゥルーロマンス」
よりは好きにならないんじゃないかな。

「ロード」は第一作しか見てません。第一作はたしかに細かい
ところには感激するのですが、残念ながら惹かれるものはないですね。

実はピータージャクソン監督は「乙女の祈り」「ブレインデット」
「さまよう魂たち」がお気に入りなので、正統派のファンタジーよりも
内容がてんこもりのオリジナル作品のほうが気になりますね。

すいません、期待に添えないで。
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【65】個人的には
   - 2004-05-04 6:49 -

引用なし
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   「パルプ・フィクション」が一番好きなんだけどね、タラの監督作品では。
最初見たときはインパクト受けたのなんのってだって2時間半時勢入れ替えながらくだらない会話とゆるいギャグで押し切るんだもん。これが一番彼の作家性が出てると思う。

>エイトマイルさん
はじめまして。「キル・ビル」の1と2見られたと思いますがどうでした?
あと「ロード・オブ・ザ・リング」感想なんか聞かせてくれると嬉しいです。
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【64】[無題]
 エイトマイル  - 2004-05-03 20:31 -

引用なし
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   キル・ビルの「時間内におさめろ」発言は同感です。
作家性の問題で、だらだらと長い映画をつくるのは
いただけないと思います。

もうひとつ、「ピータージャクソンに型にはまった企画を
やらせるな」。実はピータージャクソンはひとつの映画の中に
さまざまな要素をぶち込んで一本の映画に仕立て上げるのが
すごい監督なんですよ。だから、「ロード」みたいな世界観が
確立されたもんはあんまり向かない。どっちかというと、「
これ、なんのジャンルだよ」とつっこみたくなるのが面白いです。

管理人さんの常連ビデオ屋はかなり豊富みたいですね。
希望の町とか「ブラザーフロム」とか見たいんですが
見当たらない。

もし、今度検索なさるなら、次の映画が面白いですよ。
「影亡き狙撃者」・・洗脳もの。時代が古いだけにのれない個所も
          あるでしょうが、冒頭の洗脳シーンと後半の
          サスペンス描写は大迫力。同じ監督なら「ブラック
          サンデー」もおすすめ。
「チャイナ・シンドローム」・・これは社会派娯楽映画。ともかく
               クライマックスのサスペンスがお見事。
「プリンス・オブ・シティ」・・これは二時間以上ある作品なのですが
               知るひとぞ知る傑作サスペンス
「突破口」・・ドン・シーゲルの傑作。ともかくしびれる。
       「ダーティー・はリー」よりもこっちがよい。
「サンダー・ハート」・・日本未公開のサスペンス。LAコンフィデンシャル
            のようなつくり。ともかくキャメラがすばらしい。

ひまつぶしにどうぞ
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【63】Re:『真珠の耳飾りの少女』
 OK E-MAIL  - 2004-05-02 23:01 -

引用なし
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   ▼エイトマイルさん:
>あとおすすめなのは「真珠の耳飾の少女」。
>内容は月並みなのですが、映像は最高にすばらしい。

『真珠の耳飾りの少女』、単館公開で混んでいそうなのでちょっと様子を見ていました。そのうち見に行けるかな。確かアカデミー賞とかでも撮影とか美術の部門ではノミネートされていたので、相当良くできているんでしょうね。

撮影監督のエドゥアルド・セラの作品は、調べたら他に『鳩の翼』を観たことがありました。これも内容はたいしたことないんだけど画面はものすごく美しかったです。

スカーレット・ヨハンソンはこれと『ロスト・イン・トランスレーション』が同時期に公開されて、一躍時の人という感じでしょうか。
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【62】Re:『スクール・オブ・ロック』
 エイトマイル  - 2004-05-02 20:34 -

引用なし
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   ▼OKさん:
そうですか。なかなか客観的ですね。
あとおすすめなのは「真珠の耳飾の少女」。
内容は月並みなのですが、映像は最高にすばらしい。
今までの古典映画の中では最高峰で、「2001年」レベル
までいっていると思います。

暗い映画館の中で、美しい世界にひたるのもいいですよ。
ちなみにカメラマンは「アンブレイカブル」の人です
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【61】Re:『スクール・オブ・ロック』
 OK E-MAIL  - 2004-05-02 10:53 -

引用なし
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   ▼エイトマイルさん:
>「スクール・オブ・ロック」に感動したなら

『スクール・オブ・ロック』は、感動したというよりも気持ちの良いお祭りに参加できて嬉しかったという感じですね。たぶん後からTVとかで見たりすると乗れなかったりするのではないかと思います。映画はナマモノといいますか、劇場で見ておいたほうがいい映画ってやはりあるんだなと再認識しました。
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【60】[無題]
 エイトマイル  - 2004-05-02 1:00 -

引用なし
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   http://www.eiennomotown.com/

「スクール・オブ・ロック」に感動したなら
この映画も面白いですよ。
あと、http://www.addmoremusic.net/Motown/mot_toc.html
というページも面白いです
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【59】Re:おはつです
 OK E-MAIL  - 2004-04-17 11:32 -

引用なし
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   ▼ronさん:
はじめまして。津原泰水の『ペニス』は文庫化で手に取る人も増えたようで嬉しいですね。

>この手のものは完全には理解できないと、わりきることにしてるのですけど。
>現在・回想・妄想の区別がイマイチはっきりしないのです。

僕もあまり理詰めで区別して読まなかったような記憶があります。デイヴィッド・リンチの映画を観るときの態度に似ているかも。作者にしてみるとかなり理詰めに書いたらしいので、それを読み解くべく再挑戦してみるのもいいかなと思っています。
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【58】おはつです
 ron  - 2004-04-14 22:12 -

引用なし
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   ここで五つ星である「ペニス」を読みました。
いやはや凄い文体ですね。
癖になりますな。
やはり私もチャックパラニュークを連想しました。
あと安部公房にも似てるかも。
内容なんですが、結構難しくないですか。
この手のものは完全には理解できないと、わりきることにしてるのですけど。
現在・回想・妄想の区別がイマイチはっきりしないのです。
OKさんはどうですか。
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【57】Re:「映画通のためのクレしん映画」
 エイトマイル  - 2004-03-22 20:19 -

引用なし
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   ▼OKさん
お返事ありがとうございます。てっきりクレしんはキライかと
思ってまずいこと聞いちゃったかなあと思ってましたので今回の
レスをみて安心しました。

私はわりと最近の人間なのであの映画にはそれほど思い入れは
ないのですが、「過去とそっくりの世界を作って大人を子供に
していく」というあたりはなかなかつぼをついているような
気がしました。

そういえば、「20世紀少年」もそうですが、過去のモニュメントに
病的にこだわる点は日本特有のものだと思います。たぶん、外国で
同じような世界ができたとしてもそこに引きこもろうとする人はいない
かもしれませんね。
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【56】Re:文学界新人賞の山田詠美選評
 OK E-MAIL  - 2004-03-22 19:28 -

引用なし
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   ▼yukattiさん:
こちらも日記をよく拝見しています。

山田詠美の選評、単行本に収録しているということは中身に自信があるのかもしれませんね。

山田・島田・奥泉の三人衆のうち、奥泉光の選評は娯楽小説系の新人賞で読んだことがあります。選考の基準が誰にでもわかりやすく書かれていて、手慣れた良い選評でした(候補作家にも参考になりそうだと思います)。なので山田詠美・島田雅彦の選評もきっと良い文章なんだろうと想像しています。
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【55】Re:「映画通のためのクレしん映画」
 OK E-MAIL  - 2004-03-22 19:26 -

引用なし
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   ▼エイトマイルさん:
お返事遅れました。『オトナ帝国』は浦沢直樹の『20世紀少年』と比べると、特定世代以外にとっては門戸の狭い作品だった気がします。

劇場で予告を見たのですが、「クレヨンしんちゃん」の次の劇場版はウェスタンものらしいですね。
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【54】文学界新人賞の山田詠美選評
 yukatti WEB  - 2004-03-22 12:42 -

引用なし
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   いつも拝読しております。

http://www.saiin.net/~ogiso/200403.html#21_t1
大森望・豊崎由美『文学賞メッタ斬り!』について。わたしもこの本をいま面白くROUND3あたりを、期待以上の興味深い内容にどきどきしながら読んでます。
さて「文学界新人賞の山田詠美・島田雅彦・奥泉光の選評は読み物として面白いらしい。今度からチェックしてみようかな」とのこと、1990〜1999年分までですが、山田詠美の小説現代新人賞・文學界新人賞選評が彼女の著作『Amy Shows』【エイミー・ショウズ】(新潮社、1999.8、ソフトカバー版ISBN:4103668083、新潮文庫版ISBN:4101036217)にまとめて収録されていますのでご参考まで。候補作の良いところ・悪いところはっきり書いていて、かつそこにひねりをきかせていること、また、彼女の文学観が出ているところで読み物として(候補作をこちらが知らなくても)面白いです。
http://d.hatena.ne.jp/yukatti/20040217#p1に簡単な感想と内容を書いています。
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【53】「映画通のためのクレしん映画」
 エイトマイル  - 2004-03-13 18:33 -

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   どうもです。「大人帝国」は割と楽しめなかったようですね。
別にお勧めというわけではないのですが、同じシリーズなら、
「ヘンダーランドの冒険」と「あっぱれ戦国大名」がよいですよ。
特に「ヘンダーランド」は「何かが道をやってくる」のテイストを
持っているのでOKさんの嗜好には一番ピンとくるのではないでしょうか。
あと「大人帝国」のあとに作られた「あっぱれ戦国大名」は同時
多発テロ以後、楽観的な前作とは対照的にシビアに現実をとらえている
ことがよくわかります。

まあ気が向いたときでも。
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【52】Re:アカデミー賞
 OK E-MAIL  - 2004-03-07 17:09 -

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   ▼エイトマイルさん:

アカデミー賞は数千人の会員が投票するらしいですし、どうしても裏方の賞は作品賞で話題になったおまけという感じになりやすいんでしょうね。(でも撮影賞はまだしも、編集賞なんてどうやって決めるんだろう、と思います)

撮影の賞では「アメリカ撮影監督協会賞」という同業者で選ぶ賞があるようです。こちらのほうが妥当かもしれませんね。

http://www.theasc.com/awards/

過去の受賞者を見ると、エイトマイルさんが名前を挙げているアレン・ダビュー(1987年『太陽の帝国』など)、コンラッド・ホール(1993年『ボビー・フィッシャーを探して』など)は何度も出てきています。今年は『シービスケット』のジョン・シュワルツマンが受賞。
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【51】アカデミー賞
 エイトマイル  - 2004-03-07 12:56 -

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   http://www.allcinema.net/prog/award_top.php?num_a=1

アカデミー賞の歴代受賞作品を見ていて、面白いことに気づきます。
とはいっても、俳優のほうではなく撮影や美術といった裏方のほうなの
ですが。

特に撮影賞は面白い。近年のアカデミー賞の保守化とずさんさが
眼に見えるようです。

たとえば、スピルバーグの常連だったアレン・ダビューは
ノミネートも多く、作品の出来もいいのに無冠。逆にヤヌス
カミンスキーはドリームワークスがらみでまだ若いにもかかわらず
二回も受賞している。

コンラット・ホールもまた、「シビルアクション」「ボビーフィッシャー」
でノミネートされているが、近年受賞したのはドリームワークスがらみ
だった。とか。

あと、特撮大作が出ると安易にそれが該当してしまう。とか
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【50】Re:スタージョン
 OK E-MAIL  - 2004-02-16 21:47 -

引用なし
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   ▼ぷーさん:

どうもはじめまして。

>スタージョンについて短めの作品が良いと書かれてましたが同感です。
>やはり中篇は冗長かなという気がします。

そうですね。あまりきちんと構成を組む作家じゃないからかもしれません。『海を失った男』の場合は、短篇がどちらかといえば入門者向けのベスト選集で、中篇はマニア向けの初訳作品ということもあるのでしょうけど。

スタージョンは正直言うと、僕だけかもしれないけれど読んでも意味の解らない作品がいくつかあります。当たり外れの大きい作家で、当たると「ビアンカの手」みたいな神レベルの短篇が生まれるのかな、といまのところ思っています。

「輝く断片」は下のページによると、HMMの1989年8月号に掲載されたようですね。
http://homepage1.nifty.com/ta/sfs/sturgeon.htm#bs
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【49】スタージョン
 ぷー  - 2004-02-16 14:54 -

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   はじめまして。
以前からほとんど毎日チェックさせてもらってます。
スタージョンについて短めの作品が良いと書かれてましたが同感です。
やはり中篇は冗長かなという気がします。
自分の場合文学性云々より面白さを優先させてしまうので若島編よりも大森編の方が楽しめました。
それとSFは無理にSFにしようとしている感じがすることがありますね。
スタージョンは以前から気になっていた作家だったんですが、今度出た2冊以前はSFマガジンやミステリマガジンに載った短編をネットで集めて読んでました。
で、雑誌に載った短編でお勧めは(入手困難ですが探して読む価値のある作家だと思ってます)「輝く断片」です。スタージョンは異常な感覚を書かせるとピカ一ですね。
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【48】Re:スタージョンについては
 OK E-MAIL  - 2004-02-15 11:23 -

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   ▼Hermitさん:

おひさしぶりです。『一角獣・多角獣』と、できれば『人間以上』も未読なので読んでみようと思います。

スタージョンの2冊については、水鏡子氏(『人間以上』解説)の「みだれめも」が言及していて興味深く読みました。

http://www.asahi-net.or.jp/~li7m-oon/thatta01/that183/midare.htm
http://www.asahi-net.or.jp/~li7m-oon/thatta01/that189/midare.htm

「成熟」を読むと、キングの『デッド・ゾーン』とか宮部みゆきの『龍は眠る』とか、あのへんの話も元をたどるとスタージョンの影響があるのかなとか、いろいろと考えました。
    
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【47】スタージョンについては
 Hermit  - 2004-02-15 0:52 -

引用なし
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   ほぼ同感です。というよりも、やはり「一角獣・多角獣」がベストかと。

定期的に面白く拝見していますとの表明ついでに。 ミルハウザーの特集にも感謝。
ここの影響で最近読んだ本といえば、マグラアの「愛という名の病」辺りでしょうか。
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【46】Re:早速返してくれて
 OK E-MAIL  - 2004-02-01 23:35 -

引用なし
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   ▼Sさん:
>ありがとうございます。
>ところでOKさんは年間どれぐらい映画を見ているんでしょう?

年間の鑑賞本数はあまり意識して数えていませんが、週に1度映画を見に行ければいいなと思っているので、順調なら50本くらいでしょうか。

m@stervisionは最初見たとき、専業評論家じゃなくてこんなに見ている人がいるのか、とびっくりしましたが、量的には匹敵するくらい見ている映画好きの人はいるのでしょうね。
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【45】早速返してくれて
 S  - 2004-01-31 9:50 -

引用なし
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   ありがとうございます。
ところでOKさんは年間どれぐらい映画を見ているんでしょう?
おれは多分劇場で邦、洋合わせて80本は見てるとは思ってます。暇つくっては見ての繰り返しですが、映画を見るのは好きだから苦にはなってません。
そう考えるとOKさんもリンクしているm@stervision氏のサイトを見てる本数もすごいけど、レビューの量もすごいですね。東京に住んでて、金銭的に余裕があるからとかの問題じゃないですよ、好きだからあそこまでできるのでしょう。知識もあるし。

OKさんにもいろんなジャンルの映画のレビューをやってくれると嬉しいですね。
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【44】Re:はじめまして
 OK E-MAIL  - 2004-01-30 15:54 -

引用なし
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   ▼Sさん:

どうもはじめまして。僕自身も含めてですが、アカデミー賞を獲るのが良い作品とは限らないと知りながら、つい行方が気になってしまうのはどうしてなんでしょうね。

一般の報道では、『王の帰還』本命、『ミスティック・リバー』対抗、という感じの扱いですよね。どちらも万人に受ける作品かというとそうでもないと思うので、決まりというわけでもないでしょうけど。
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【43】はじめまして
   - 2004-01-30 1:10 -

引用なし
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   はじめてここに書き込ませていただきます。
>『シービスケット』はアカデミー賞候補に入っていましたね。作品賞はないと思いますけど。
いや、侮れませんよこういう王道作品は。正直これがノミネート作品の中ではガチガチの鉄板だと思ってます。個人的には「王の帰還」か「ミスティック・リバー」にとって欲しいと思ってますけどね。
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【42】Re:デーブ
 OK E-MAIL  - 2004-01-29 12:34 -

引用なし
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   ▼BABAさん:
>OKさん:
> つまらなさそうな映画から先に見てしまう

私は面白くなさそうな映画はBABAさんの突っ込みレビューを読ませてもらって、「やっぱ駄目だわ」と勝手に観た気になっています。

『シービスケット』はアカデミー賞候補に入っていましたね。作品賞はないと思いますけど。アメリカのストレートなさわやか話が嫌いでなければ、誰でも普通に愉しめる映画じゃないかと思います。『週刊文春』だったかで評者が全員5つ星をつけていたそうですが、どちらかというと「全員4つ星」のほうが相応しいかも。
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【41】デーブ
 BABA E-MAILWEB  - 2004-01-28 13:50 -

引用なし
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   OKさん:
『デーブ』楽しまれたようで、ホッと胸をなでおろしております。って、よくわかりませんが、私もボチボチ『シービスケット』見に行こうかなー、と思っております。(つまらなさそうな映画から先に見てしまう変なクセがあるのです)
ではでは。
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【40】Re:[無題]
 OK E-MAIL  - 2004-01-27 12:27 -

引用なし
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   ▼エイトマイルさん:
>たしか、ケイジがアクション大作に出ることになったのは、
>「自分ではやれないと思われることをやりたかった」といってますので、
>オスカー俳優として演技派傾向とは対照的な方向に行きたかったようですね。

どうも、そういえばその話も出ていましたね。忘れていました。

『リービング・ラスベガス』(1995年)でオスカーも獲ったので方向を変えてみた、という感じだったでしょうか。最近は『アダプテーション』の二役とか、また演技派路線に戻っているようですね。
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【39】[無題]
 エイトマイル  - 2004-01-27 12:01 -

引用なし
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   こんにちわ。ニコラスケイジの「アクターズ・スタジオ・インタビュー」は
私も見ました。たしか、ケイジがアクション大作に出ることになったのは、
「自分ではやれないと思われることをやりたかった」といってますので、
オスカー俳優として演技派傾向とは対照的な方向に行きたかったようですね。
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【38】Re:ジョン・セイルズ
 OK E-MAIL  - 2004-01-22 22:14 -

引用なし
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   ▼BABAさん:
> 80年代、ミニシアターが勃興してきた頃、『ブラザー・フロム・アナザー・プラネット』なんかが話題になってましたが、最近は知らない人が多いかもしれませんね。

いわゆるNYインディーズ派の中心人物だったみたいですね。ジャームッシュほどシネフィル受けするわけでも、スパイク・リーほどヒップ?なわけでもないので、地味で売りにくいのかもしれません。

> 『メイトワン』『希望の街』あたりも、昔は「政治的に」映画を観てなかったので、今見直すと色々面白い発見があるかも? って感じです。

そうですね。『ブラザー・フロム・アナザー・プラネット』が典型ですが、基本的に、(1)アメリカはWASPだけのものじゃない、(2)様々な移民を受け入れ、人種や偏見の壁を越えた対話を行うことでアメリカは進歩してきた、ということを描いている人なんじゃないかと思います。
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【37】Re:ジョン・セイルズ
 BABA E-MAILWEB  - 2004-01-22 17:32 -

引用なし
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   OKさん:
> ジョン・セイルズは日本だと知っている人が少ない

80年代、ミニシアターが勃興してきた頃、『ブラザー・フロム・アナザー・プラネット』なんかが話題になってましたが、最近は知らない人が多いかもしれませんね。『フィオナの海』を見逃したが返す返す残念です。『メイトワン』『希望の街』あたりも、昔は「政治的に」映画を観てなかったので、今見直すと色々面白い発見があるかも? って感じです。

> 良い宣伝になっている

…だといいのですが…。
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【36】Re:ジョン・セイルズ
 OK(管理人) E-MAIL  - 2004-01-22 0:04 -

引用なし
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   ▼BABAさん:

ジョン・セイルズは日本だと知っている人が少ないようなので、感想をうかがってみたかったのでした。僕も最近まで名前を知らなかったですけど。

BABAさんの挙げている『メイトワン』『希望の街』あたりの社会派群像劇が、一番持ち味が出ていたように思います。

>普通のカフェのサイトでは面白くない、というか、そもそもオパールのある京都河原町は映画館が多くて、映画評を掲載して町へ出る人を増やそう→ついでにオパールによってもらう…みたいな壮大な戦略なんですけど、よくわからないサイトになっております。

文化的?な香りが伝わってきて、良い宣伝になっていると思いますよ。
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【35】ジョン・セイルズ
 BABA E-MAILWEB  - 2004-01-20 16:19 -

引用なし
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   OKさん:

レスありがとうございます。
こちらこそ、本や、映画評を読ませていただいて、私も、OKさんのように誠実にレビュー書ければなあ、といつも思っているのです。

普通のカフェのサイトでは面白くない、というか、そもそもオパールのある京都河原町は映画館が多くて、映画評を掲載して町へ出る人を増やそう→ついでにオパールによってもらう…みたいな壮大な戦略なんですけど、よくわからないサイトになっております。

ジョン・セイルズは、『エイトメン・アウト』『メイトワン−1920』『希望の街』に握りこぶしに力が入るほど感動した記憶があります。リベラルと言っても、ラジカル・リベラルで、かつ、とことんアメリカ映画的みたいな?

見たのは、随分前ですので、今はまた違った感想を持つでしょうが。近作は見逃しております。

また、何かの拍子に(?)京都に来られた際は、カフェ・オパールにぜひお立ち寄りください。

ではでは。
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【34】Re:初めまして…
 OK(管理人) E-MAIL  - 2004-01-19 21:12 -

引用なし
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   BABAさん:

どうも、はじめまして。映画レビューはいつも楽しく読ませてもらっています。

喫茶店のウェブサイトのはずなのにすごく充実した映画評があったので、最初に見つけたときはびっくりしました。

京都へ行ったら Cafe OPAL をぜひ覗いてみたいと思いますが、東京在住かつ出不精なのでまだ機会がありません。

お薦めの『デッド・トリック!』と『デーブ』は早いうちに目を通しておきます。

『デーブ』は豚さんの話だっけ……と思ったらそれは『ベイブ』でした。
こちらでも絶賛されていました。
http://www.ywad.com/movies/524.html

リベラル派にしてキャプラ風の政治ファンタジーみたいなので、これは観ないといけないかな。

ところでリベラル派の映画作家といえば、BABAさんはジョン・セイルズの映画ってご覧になってますか?
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【33】初めまして…
 BABA E-MAILWEB  - 2004-01-19 14:54 -

引用なし
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   カフェ・オパールでレビューを書いておりますBABAと申します。
私の拙いレビューをお読みいただき恐縮しております。励みになります。がんばります。

ところで私、ミステリーはほとんど読まないのですが、華倫変『デッド・トリック!』がアッと驚く面白さでした(マンガですが)。

それはともかく、ゲイリー・ロスが脚本を書いている『デーブ』(監督はアイヴァン・ライトマン)もバチグンのオススメです!

では、これからもよろしくお願いします。
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【32】Re:「マラソンマン」
 OK(管理人) E-MAIL  - 2004-01-03 11:56 -

引用なし
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   ▼エイトマイルさん:
情報どうも。チェックしてみたいと思います。しかし未見のビデオが積んであるので後回しになってしまうかも。
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【31】「マラソンマン」
 エイトマイル  - 2004-01-01 20:41 -

引用なし
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   どうも。こんどは衛星第二で「マラソンマン」が今月あるようです。
以前もご鑑賞されたと思いますが、今回は画質がいいと思いますので
まえとは違った印象をもたれるのではないでしょうか。是非チェックを
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【30】Re:名探偵ベスト101
 OK(管理人) E-MAIL  - 2003-12-29 23:10 -

引用なし
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   ▼小池啓介さん:
>愚痴るわけではないんですが、『名探偵ベスト101』は、年末に
>出たガイドのなかでは出色の出来だと考えるのです。が、いわゆる
>ミステリ系サイトの大半がまったくふれていないのは解せない。
>読み終わっていないのか、興味が狭いのか……。

まあ、それを言ったら僕も紹介を書いてないんですけどね。年が明ける前に棚卸しするべきか……

>ともあれ、良いお年を。

良いお年を。
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【29】名探偵ベスト101
 小池啓介  - 2003-12-28 12:16 -

引用なし
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   ▼OK(管理人)さん:

いまごろ『リベリオン』観ました。銃形に大ウケです。

>『名探偵ベスト101』の記事、面白く読ませてもらっています。
>イシドロ・パロディの項目とかいいですね。

ありがとう。作品の本質を原稿にダイレクトに反映でき、
自分でも改心の一撃を放てたと思っています(細部はともかく)。

愚痴るわけではないんですが、『名探偵ベスト101』は、年末に
出たガイドのなかでは出色の出来だと考えるのです。が、いわゆる
ミステリ系サイトの大半がまったくふれていないのは解せない。
読み終わっていないのか、興味が狭いのか……。
ともあれ、良いお年を。
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【28】Re:クリント&ウディ
 OK(管理人) E-MAIL  - 2003-12-28 11:45 -

引用なし
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   ▼まつださん:
>80年代後半に出た「Swtich」誌のイーストウッド特集号によると、当時、西部劇で競演する計画があったようです。

こちら↓のページによると、

http://muyan.hp.infoseek.co.jp/cinema/muyan/pink.htm

『ピンク・キャデラック』という1989年の作品(未見)がもともとクリント・イーストウッドとウディ・アレンの共演作として企画されたという話があるようです。

この二人は年齢もほとんど同じくらいじゃないかな……と思って調べたら5年違いですね。(イーストウッドが1930年、アレンが1935年生まれ)

でもイーストウッドとアレンは対にして考えると収まりが良さそうな感じはします。アカデミー賞的に評価を集めた作品はそれぞれ『アニー・ホール』(1977)と『許されざる者』(1992)なので、相当タイムラグがありますが。

『ミスティック・リバー』はたのしみにしています。
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【27】クリント&ウディ
 まつだ E-MAILWEB  - 2003-12-28 10:28 -

引用なし
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   2人の共通項といえば、ともに、楽器を操るジャズフリークという点もありますね。
アレンは、イーストウッドのように、自作でスコアを書いたことはないようですが。

80年代後半に出た「Swtich」誌のイーストウッド特集号によると、当時、西部劇で競演する計画があったようです。

アレン脚本、イーストウッド監督のバディ物だったようで、
早口でまくしたてるアレンと、苦虫噛み潰したようなイーストウッドという、組み合わせが想像できます。

ただ、インタヴューで、お互いに言及しているのを読んだことがありませんね。
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【26】Re:東京ゴッドファーザーズ
 OK(管理人) E-MAIL  - 2003-12-20 12:20 -

引用なし
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   ▼小池啓介さん:
おひさしぶり。

『名探偵ベスト101』の記事、面白く読ませてもらっています。イシドロ・パロディの項目とかいいですね。

『東京ゴッドファーザーズ』は、O・ヘンリーとかフランク・キャプラみたいな「世の中、そんなに悪くないじゃん」という話をいまやるには、実写よりアニメのほうが受け入れられやすいのかもしれないなと思いながら見ていました。しかしクリスマスと年の瀬を前にして軒並み上映終了しているようですが。

『千年女優』はこんどWOWOWで放送するので見てみます。
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【25】東京ゴッドファーザーズ
 小池啓介  - 2003-12-19 22:08 -

引用なし
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   ご無沙汰してます。初書き込みさせていただきます。
『東京ゴッドファーザーズ』僕も観ました。
>「偶然のめぐりあい」を多用した
僕が表現するなら、「小さな奇蹟の連鎖」かな。
いずれにしろ同感です。
アニメだからこそ到達できた完成度ですよね。
今敏作品は『パーフェクトブルー』も『千年女優』も面白いですよ。
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【24】Re:セルDVDの値段
 OK(管理人) E-MAIL  - 2003-12-06 15:14 -

引用なし
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   ▼ツノダリョウさん:
>『黒い罠』1,500円を見つけて愕然としました。

セルDVDは昔の名作などが廉価版のシリーズで出ていることがあって、『黒い罠』もその部類でしょう。たしかキューブリックの代表作も、『ワイルドバンチ』なんかも1500円で買えたと思います。

でも1500円になると映画館のチケット代より安いからいろいろ考えてしまいますね。

『狩人の夜』は未見なのでたのしみにしています。まあビデオも出ているんですけど。
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【23】[無題]
 ツノダリョウ E-MAILWEB  - 2003-12-06 12:00 -

引用なし
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   こんにちは。今日のリンク先で『狩人の夜』4,800円というのは納得したのですが、その下のほうに『黒い罠』1,500円を見つけて愕然としました。
セルDVDとは、こういう値段設定なのですかねえ。どちらがどうというわけではないんですが、両方とも綺麗な画面であることを願います。ともにモノクロ映画の傑作ですから。未見であればぜひ。
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【22】Re:ホームページ来訪
 OK(管理人) E-MAIL  - 2003-11-07 23:53 -

引用なし
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   ▼勝どきシネマ支配人さん:
「勝どきシネマ」は論評がしっかりしていて参考になりそうですね。よろしくお願いします。

リンクは張るのも外すのもご自由に、と考えています。
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【21】ホームページ来訪
 勝どきシネマ支配人 WEB  - 2003-11-06 23:44 -

引用なし
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   ホームページ来訪ありがとうございます。
シンプルなデザインで好感が持てます。シンプルなものがいちばん難しいですからね。わたしもホームページのデザインを一新しようと考えているのですが、ひまがなくて・・・。取り上げている作品の傾向が似ているので、ぜひリンクしましょう。

ジム・トンプソンやドナルド・ウェストレイクがお好きですか。彼らの作品の多くは映画化されていてどれも印象的ですよね。このへんの50年代から60年代にかけてのアメリカの「パルプ・フィクション」は、いまみたいに流通マーケットに乗る以前のもので独特の迫力がありますよね。なんか世を捨てているような・・・。
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【20】Re:お初です
 OK(管理人) E-MAILWEB  - 2003-10-03 8:04 -

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   ▼ツノダリョウさん:
コメントどうもです。

ImprintedAger's HOMEPEGE(http://members.tripod.com/ryotsunoda/)はたのしみに見ています。(現時点ではアクセスできない模様)

実はサイレント映画自体、観た経験がほとんどないので、カール・ドライヤーの映画を見てもきちんと鑑賞できるのかどうかわかりませんが、せっかくの機会なので試しに覗いてみるのも良いかと思っています。

そういえば、デンマークの現代の映画作家というとラース・フォン・トリアーくらいしか知らないのですが、本人コメントによると『奇跡の海』は一応「ドライヤーの『奇跡』と『裁かるるジャンヌ』へのオマージュ」らしいですね。まあキリスト教にこだわっているところは共通しているんでしょうか。

-http://www.acejapan.or.jp/artg/filmg/fes/dreyer/kaisai/comt.html
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【19】お初です
 ツノダリョウ  - 2003-10-02 22:51 -

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   拙掲示板には何度か書き込みを頂いたのですが、私にはなかなか適当な話題がみつかりませんでした。「カール・ドライヤー」上映会の案内を見つけ、私が観た範囲でのお薦めをしてみます。
かなり昔ですが、『裁かるるジャンヌ』、『吸血鬼』、『奇跡』、『ゲアトルーズ』を観てます。『奇跡』以外は16ミリだったので、モノクロの微妙な陰影の良さはわかりませんでしたが、ドライヤーの白黒映像は、他の誰の映画とも似ていない不思議な白黒なのです。(ここはちょっと私には説明不能です)
『吸血鬼』は恐怖映画の古典と言われていますが、怖いというよりも不可解な美しさに溢れる悪夢といった、他には類が無い不思議な映画です。
『奇跡』も物語は別として、ひとつひとつの映像の充実度とどのようにキャメラが動いてもいつも完璧な構図は、きっと観たことのないものだと思います。
私も滅多にない機会なので、なるべく多くの作品を観たいと考えてます。
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【18】Re:リチャード・パワーズ
 OK(管理人) E-MAILWEB  - 2003-09-15 7:11 -

引用なし
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   ▼Kavalierさん:
>ここで、柴田元幸らが語っているように、
>オタクの「細部偏愛」な感じがまったくしなくて、
>何かを描く段階で公正な視点・描き方を確保しようとする様が、
>個人的にパワーズを読んでいて、
>自分は一番好感を持っている要素だったりもするのです。
>その為に、パートとの3つに分けたり、膨大な引用が行われているのではないのかと。

細部に偏執するという意味での「オタク」的ではないかもしれませんね。パワーズの場合、世界を統括する視野とか構造みたいな全体像に興味があって、細かい蘊蓄が語られるのはあくまでその手段や方法論という感じがしますから。まあ翻訳なので原文がどうなっているのかわかりませんが、「頭でっかち」くらいの意味に取っておけばいいのでは。

しかしこの人、『舞踏会へ向かう三人の農夫』を書いたとき24歳だったんですね。いまの自分のほうが年上ですよ……。

最近『パワーズ・ブック』を少し読み返してみたのですが、やはり『囚人のジレンマ』が一番読んでみたい感じです。現在翻訳中らしい『黄金虫変奏曲』は3作目のようですね。

『ガラテイア2.2』が先に翻訳されたのは、訳者の若島正との相性の問題もあるのかも。リチャード・パワーズは大学に理系の学部で入ったあとに「文転」して作家になった人ですが、若島正も似たような経歴の人です。『ガラテイア2.2』は大学を舞台にした私小説みたいな趣向だったので、そういう意味で重なる部分が多かったのかなと。自分をモデルにした人物を主人公にして、次作の構想が思い浮かばないところを描くという『フェリーニの8 1/2』みたいなことになっていて、正直これを先に訳すのはどうなのかと思いましたけど……。
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【17】Re:セカイ系について
 Kavalier E-MAIL  - 2003-09-15 2:27 -

引用なし
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   ▼OK(管理人)さん:
Kavalierです、どうも返事が遅れてごめんなさい。
なんだか、中途半端な形で終わってるような気もするので、少しだけ。


>> 個人の主観的なドラマ、ミニマムな人間関係のドラマらが、(作り手の主観での)現実世界が模されている作品も、「世界の危機」物と同種の製作動機なりで作られて、同じように受け取られているような気がしています。
>
>このへんはKavalierさんと僕の注目する観点の違いでしょうね。僕は何度か書いているように、自分の内面や身の回りと「世界の破滅」が直結する、途中にある社会や家庭を描くことに関心が払われない、といった点が実際に作品を読むときにも気になります。
>
>その意味で、非「セカイ系」だと思う典型的な作品例を挙げると、『寄生獣』なんかそうですね。あの話は「自分が侵略される」→「家族が侵略される」→「社会が侵略される」といったふうに、段階的な過程を踏んで終末現象の広がる描写がなされていたと思います。

いえ、なんだか、また受け取り辛い書き方をしてしまった感がありますが、
多分、OKさんと同じ意味合いで書いたつもりです。
たしかに、自分も『寄生獣』はセカイ系ではないと思いますね。
後は、あえてそういう作りを採択しながら、そこで描かれる物への
批判的なスタンスが存在しても違うのではないのかとも思っています。
そう考えると、例えば、ファイトクラブなんか、セカイ系じゃ絶対ないですね。

それはそれで、自分は正直、
セカイ系と見なされている小説群はまったく読まないし、
その手の映画もさして興味があるわけでないので、
現象としての興味本位で語るのは避けたほうがいいのかもしれませんね。


>パワーズについて

>> 「サロン・ドット・コム」のオタク作家扱い
>
>ニコルソン・ベイカーの欄ですね。パワーズは「圧倒的な知力でもって"オタク"を究極の高みにまで昇華させた」とか。こう褒められても果たして嬉しいのかどうか……という微妙な表現ですが、結構巧いこと言うなとも思いました。

どうなんでしょうね、ネットを検索してて、こんなページを見つけたのですが、

http://www.geocities.co.jp/Bookend/3346/RP-dance2.html

ここで、柴田元幸らが語っているように、
オタクの「細部偏愛」な感じがまったくしなくて、
何かを描く段階で公正な視点・描き方を確保しようとする様が、
個人的にパワーズを読んでいて、
自分は一番好感を持っている要素だったりもするのです。
その為に、パートとの3つに分けたり、膨大な引用が行われているのではないのかと。

2作目の『囚人のジレンマ』は、次回の翻訳ではなく、
翻訳を担当している若島正は今、たしか5作目だったかの
『黄金虫協奏曲』を訳しているとか。
あらすじを読んだ感じでは、
『囚人のジレンマ』のほうがおもしろそうなんですけどね。
翻訳の2作目に人工知能を扱っている『ガラテイア2.6』が選ばれたように、
この国のパワーズの対象読者に合わせたような、
衒学趣味というかスノビズムというか、そういった物が優先されて、
今回もゲノムと音楽が扱われている『黄金虫協奏曲』が選ばれたような
気がして個人的にちょっとどうかなと思うのですが…。
って、ダラダラ書いてすいません。

>パトレイバー
たしかに、ロボット物を法則というか歴史性みたいな物が
あらかじめ知識にないと、おもしろく感じないのかもしれません。
かくいう自分もそういった知識はあまり無いのですがね…。
正直、かなり時代を寝ている作品な感じはしますね。

では、また長々とお邪魔しました。

Kavalier
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【16】Re:パトレイバーは…
 OK(管理人) E-MAILWEB  - 2003-08-27 22:42 -

引用なし
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   ▼Kavalierさん:
> 通常のロボット物での(作者に都合の良い)ご都合主義的な敵の登場・行動動機を逆手に取って、敵がデモンストレーションの為に、わざと「現実世界では起こりえない不自然な戦闘状況を作り出す」

理解が違っているかもしれませんが、あまりにも作為的な設定を入れるとそれは既成作品の「お約束」を承知の上で導入したパロディということになって、作品のリアリティ判定の範疇外になるという感じでしょうか。うまい例を思いつきませんが、そういうことはあると思います。

ただ、パトレイバー(漫画版)に関しては、読んだ範囲ではKavalierさんほど好意的な見方はできなかったです。もともと劇中に作品外の「作者の都合」を代弁するような人物が出てくるのはフィクションの説得力を薄れさせるので好みでないせいか、あるいはロボット戦闘もののジャンルに特別な愛着がないからかもしれません。
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【15】Re:セカイ系について
 OK(管理人) E-MAILWEB  - 2003-08-27 22:38 -

引用なし
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   ▼Kavalierさん:
> 個人の主観的なドラマ、ミニマムな人間関係のドラマらが、(作り手の主観での)現実世界が模されている作品も、「世界の危機」物と同種の製作動機なりで作られて、同じように受け取られているような気がしています。

このへんはKavalierさんと僕の注目する観点の違いでしょうね。僕は何度か書いているように、自分の内面や身の回りと「世界の破滅」が直結する、途中にある社会や家庭を描くことに関心が払われない、といった点が実際に作品を読むときにも気になります。

その意味で、非「セカイ系」だと思う典型的な作品例を挙げると、『寄生獣』なんかそうですね。あの話は「自分が侵略される」→「家族が侵略される」→「社会が侵略される」といったふうに、段階的な過程を踏んで終末現象の広がる描写がなされていたと思います。

> POVにあまり評価の低い映画だけが収録されているとまずいと思ったので。

もともと揶揄というか、ネガティブな文脈の言葉ですからね……。そういえば、アメリカ文学でレイモンド・カーヴァー以降の、日常の断片を簡潔な文体で描く短篇小説を「ミニマリズム」と呼ぶことがありますが、あれも否定的な意味合いで言われはじめた用語らしいです。

> あとアメリカの現代文学作家だと、パワーズなんかも好きだったりします。

『舞踏会へ向かう三人の農夫』は僕も良かったです。第2作の『囚人のジレンマ』という題名が何となく気になっているのですが、翻訳されるのでしょうかね。

> 「サロン・ドット・コム」のオタク作家扱い

ニコルソン・ベイカーの欄ですね。パワーズは「圧倒的な知力でもって"オタク"を究極の高みにまで昇華させた」とか。こう褒められても果たして嬉しいのかどうか……という微妙な表現ですが、結構巧いこと言うなとも思いました。
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【14】Re:パトレイバーは…
 Kavalier  - 2003-08-27 5:43 -

引用なし
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   ▼OK(管理人)さん:

>他のヒーロー漫画もそうかもしれませんが、パトレイバー(漫画版)の場合、敵側がわざとロボット戦闘せざるを得ない状況を作り出していて、これは「ロボット戦闘を描かなければいけない」という「作者」の立場に限りなく近いんですよね。個人的には、こういう裏が見えてしまう構造はフィクションとしてあまり好きではないです。


上の書き込みでも書きましたがパトレイバーは一種の「メタ・ロボット物」なわけです。
もしかしたら3巻までだと分かりづらいかもしれませんが、パトレイバーは、通常のロボット物での(作者に都合の良い)ご都合主義的な敵の登場・行動動機を逆手に取って、敵がデモンストレーションの為に、わざと「現実世界では起こりえない不自然な戦闘状況を作り出す」という、つまり、OKさんが書いてらっしゃる、「戦闘自体が手段でなく目的」が前提の中(これは、敵が体言している80年代の軽薄な観念と込みでもあるわけですが)での、戦闘状況のシミュレートが作品の白眉だと思っています。だから、漫画としての娯楽ポイントというか、作者が描こうとしている立場は、おそらく戦闘そのものによって描かれるカタルシスではなく、その不自然な設定・前提を基に、等身大の登場人物、現実世界が、どのように行動するかというシミュレートにあるわけです(おそらく)。
例えば、世界観や、非戦時、戦前までの描写は詳細であるのに、戦闘その物は驚くほどあっさり描かれていることにも見られないでしょうか。
これは、漫画という表現手段では活劇性溢れるロボットの戦闘を描くのが困難であるということも一因になっていると思います。
なんだか変な文章になっていますが、こちらの言いたいことが伝わっているきちんとした文章になっているか心配です。


>後発の『エヴァンゲリオン』が、「正体不明のモンスターが次々と来襲する」という、ほとんどその背景の理由付けを放棄した物語構造になっていたのもわかるような気がします。

いやいや、『エヴァンゲリオン』は、単に旧来の特撮が基にあると思います。って特撮にはまったく詳しくないので、受け売りですが。

なんだか、人様の掲示板で2箇所に居座るようなことになってしまってすいません。
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【13】Re:セカイ系について
 Kavalier  - 2003-08-27 4:05 -

引用なし
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   ▼OK(管理人)さん:

返事が遅れてごめんなさい。

)セカイ系について
あまり「俺定義」の話になると危険っぽいのですが、と断った上で。
個人的に、「セカイ系」は、
ミニマムなドラマが「世界の危機」だけに直結している作品だけではないと思っています。
説明しづらいのですが、
個人の主観的なドラマ、ミニマムな人間関係のドラマらが、
(作り手の主観での)現実世界が模されている作品も、
「世界の危機」物と同種の製作動機なりで作られて、同じように受け取られているような気がしています。

例えば、『Helpless』、閉ざされた地方都市で存在しない父親を探すストーリーが、父たる昭和天皇を失って目的意識を持たず閉塞している日本そのままに置き換えられているわけです。
『アメリ』は、自閉した登場人物達に都合のよういように、現実のパリの街が書き換えられてしまう。
こられの作品には、寓話や童話に必然として存在せねばならない「異化」や「相対化」が失われていることが特徴だと思っています。

OKさんが指摘してくださった、『惑星ソラリス』は微妙ですね、
『まぼろしの市街戦』は、これはまがうことなき単なる「寓話」で、
「セカイ系」には含まないと思いますが、ここだけの話、政治的配慮ってやつです。
POVにあまり評価の低い映画だけが収録されているとまずいと思ったので。
いや、混乱させてすいません。

>元祖はバラードというよりフィリップ・K・ディックかもしれないですね。
どうなんでしょうね、
主人公の主観的なロードムーヴィー的な物語で南部を描こうとした
フォークナーなんかにも原初があるかもしれません。
ただ、ディックも、フォークナーも、寓意なりメタファライズされた物語によって
広範な社会的問題を語ろうとしたのかもしれませんが、
セカイ系とは言えないとは思います。
過去の同種の作品と、もし最近になって現れ、
あちこちで言われている「セカイ系」との間に差が存在するとしたら、
それはいったい何なんでしょうね?

>ところでHNは『カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険』から?

ええそうです、シェイボンは好きですね。
あとアメリカの現代文学作家だと、パワーズなんかも好きだったりします。
彼の表現対象への視点や視差が、自分と近いんじゃないかと思い込み、あるいは錯覚して偏愛しとります。
「サロン・ドット・コム」のオタク作家扱いはひどいよなー、と思ったりもしましたが(笑)。
ミルハウザーも特異な語り口というか、視点がおもしろい作家ですね。

では、駄文にて、お邪魔しました。
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【12】Re:パトレイバーは…
 OK(管理人) E-MAILWEB  - 2003-08-21 15:30 -

引用なし
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   ▼Kavalierさん:
なるほど。

他のヒーロー漫画もそうかもしれませんが、パトレイバー(漫画版)の場合、敵側がわざとロボット戦闘せざるを得ない状況を作り出していて、これは「ロボット戦闘を描かなければいけない」という「作者」の立場に限りなく近いんですよね。個人的には、こういう裏が見えてしまう構造はフィクションとしてあまり好きではないです。

後発の『エヴァンゲリオン』が、「正体不明のモンスターが次々と来襲する」という、ほとんどその背景の理由付けを放棄した物語構造になっていたのもわかるような気がします。

> 押井守の映画は、ロボットの存在を無視して、一種のポリティカル・フィクションになっていますね。

こうなったらもう敵役として、『沈黙の艦隊』の海江田艦長ばりの狂信的なテロリストを登場させるしかないのかも、と思っていたのですが、劇場版の第2弾はそんな感じになっていましたね。そうすると、パトレイバー搭乗者よりも上司のほうが主役になっていたようですけど……。
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【11】Re:パトレイバーは…
 OK(管理人) E-MAILWEB  - 2003-08-21 15:03 -

引用なし
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   ▼まつださん:
はじめまして。コメントありがとうございます。この分野の予備知識が全然ないので助かります。

> ゆうき氏も出渕氏も絵描きなので、現代日本の町並みにに巨大ロボットが出現したらどうなるだろうと、ヴィジュアル優先で考えた節がありますね。当時、桜の大紋にパトライトをつけた人型ロボットというのは、違和感があって、なかなかインパクトがありました。

たしかにそんな感じがしますね。出撃する場所も「浅草」とか、わざと古い街並みのところにしてみたりとか。
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【10】Re:セカイ系について
 OK(管理人) E-MAILWEB  - 2003-08-21 14:57 -

引用なし
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   ▼Kavalierさん:
どうもはじめまして。CinemaScapeはひさしぶりに覗いてみたら相変わらず健筆をふるっている参加者が多いようで安心しました。

Kavalierさん作成の「セカイ系」的映画のPOVは面白い視点だと思いました。『ファイト・クラブ』をあえて外しているのはひとつの見識ですね。

http://cinema.media.iis.u-tokyo.ac.jp/pov.cgi?id=4195

どこかでコメントしようかと思っていたのですが、個人的にはリストのうち『まぼろしの市街戦』や『惑星ソラリス』みたいな、現実を放棄して架空の世界で充足することを選ぶ、という系統の話はまたちょっと違うのかなと思っています(あと『アメリ』の主人公も、ひきこもり的ではあっても世界が滅びてもいいとは考えていないでしょうから「セカイ系」的とは感じなかったです)。『汚れた血』と『20世紀ノスタルジア』などは同感。

元祖はバラードというよりフィリップ・K・ディックかもしれないですね。

ところでHNは『カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険』から?
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【9】Re:パトレイバーは…
 Kavalier E-MAIL  - 2003-08-21 14:19 -

引用なし
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   ついでに、こちらにもお邪魔してしまおう。
クチバシ突っ込みになっていたらすいません。

>実は劇場版を観ておきたくなって、その前に設定くらいは頭に入れたほうがいいかと思って読んでみたのでした。劇場版(1,2)の感想もそのうち書くかもしれませんが、このシリーズって結局、現代の東京を舞台にロボット戦闘を展開するという設定に意義を与える(適当な敵を用意する)ところで相当苦しんでいるような印象があります。

これはOKさんの指摘されていた欠陥が逆に、
パトレイバーのおもしろいところになっていると私は思っています。
つまり、ガンダム等のロボット物へのアンチテーゼとしての側面が強いと言えばいいのでしょうか。
「もしロボットが現在日本に存在するならという、ifの視点に立った
比較的リアルなシュミレーション」
その前提での
「戦わずに警備だけするロボット」
「戦えぞ、社会的環境、都市環境から満足に戦えないロボット」
「攻撃・征服の意図がない目的不明の敵」
こういった要素がパトレイバーの魅力なのではと思っています。

押井守の映画は、ロボットの存在を無視して、一種のポリティカル・フィクションになっていますね。

では、失礼しました
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【8】Re:パトレイバーは…
 まつだ E-MAILWEB  - 2003-08-21 12:47 -

引用なし
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    はじめまして。以前から楽しく拝見させていただきました。

>この漫画版ってどういう位置付けで発表されたものなんでしょうね。もともとアニメ化を前提とした企画があってそのメディア展開のひとつなのか、漫画版がオリジナルでそこからアニメに発展したのか。
>

もともとは、かねてからの友人だった漫画家のゆうきまさみ氏とデザイナーの出渕裕氏が、セミプロ時代に暖めていたアニメ企画で、それが、ヴィデオシリーズ化されることになり、合わせてマンガ連載も開始されたという経緯です。永井豪が、自分のプロダクションで立てたアニメ企画と平行して「デビルマン」や「マジンガーZ」を連載したようなものでしょうか。ちなみに押井守監督は、主要なメンバーでは一番最後の参加だったそうです。

>……このシリーズって結局、現代の東京を舞台にロボット戦闘を展開するという設定に意義を与える(適当な敵を用意する)ところで相当苦しんでいるような印象があります。

 ゆうき氏も出渕氏も絵描きなので、現代日本の町並みにに巨大ロボットが出現したらどうなるだろうと、ヴィジュアル優先で考えた節がありますね。当時、桜の大紋にパトライトをつけた人型ロボットというのは、違和感があって、なかなかインパクトがありました。

#ゆうきまさみ氏のスケッチ。
http://www.yukimasami.com/sketchbook/index.php?id=02d712769d81adcf1838692cfafec900
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【7】セカイ系について
 Kavalier E-MAIL  - 2003-08-21 12:14 -

引用なし
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   OK様
はじめまして

シネマスケープにて拙セカイ系POVに投票ありがとうございます。
前々からOKさんのことは、密かに注目していたので、
シネスケからいなくなってしまって残念に思っていた矢先に、
投票をいただいて、嬉しい驚きがありました。

時代遅れの感がある「セカイ系」ですが、せっかく話題に上がっているので、
ちょっと思うところを。

OKさんが指摘していらっしゃったように、
青臭い思春期小説・映画・アニメまでもががセカイ系に括られてしまうのは
その定義が非常にあいまいな中で、、
語っている方のそれぞれの「オレ的セカイ系」の氾濫をまねいているのでは
ないかと思っています。

と断った上で、俺セカイ系の定義だと。
OKさんが指摘してらっしゃる、
バラードはあまり良い読者ではないので、語ることは避けますが、
シャマランの「サイン」なんかは、
ミニマムでパーソナルな家族ドラマを描くことで世界の危機が語られる、
と言うよりも、
終末を迎える世界での、ミニマムな個人・家族の再生・回復ドラマと
言えないでしょうか。
よくある、終末物の一種ではないかと思いますし、
これを、セカイ系に含むのかと言われると、個人的には含まないかなとは思っています。
黒沢清を入れるのは賛成です、同じような理由で、青山真治も含まれるのではないかとも思っています。

では、書評楽しみにしています、シネスケにもまた参加してくださると、
コメンテーターとしては嬉しいのですが。

Kavalier
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【6】Re:パトレイバーは…
 OK(管理人) E-MAILWEB  - 2003-08-21 11:38 -

引用なし
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   ▼浅知 恵さん:
ご無沙汰しています。お元気でしょうか。

この漫画版ってどういう位置付けで発表されたものなんでしょうね。もともとアニメ化を前提とした企画があってそのメディア展開のひとつなのか、漫画版がオリジナルでそこからアニメに発展したのか。

実は劇場版を観ておきたくなって、その前に設定くらいは頭に入れたほうがいいかと思って読んでみたのでした。劇場版(1,2)の感想もそのうち書くかもしれませんが、このシリーズって結局、現代の東京を舞台にロボット戦闘を展開するという設定に意義を与える(適当な敵を用意する)ところで相当苦しんでいるような印象があります。
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【5】パトレイバーは…
 浅知 恵  - 2003-08-21 9:21 -

引用なし
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   こんにちは、ご無沙汰しています。

コミック版のパトレイバーは、私もあまり面白いと思った
ことがありません。中途半端な青春路線というか…。

逆に、押井守が監督(もしくは脚本)を担当している回の
OVA、劇場版あたりは、安定していてソツがない感じ。
まあ、好き嫌いはあると思いますけど。

OVAだったら第2期の「火の七日間」、劇場版なら2作目が
個人的なお勧め。TV版の「花とレイバー」、「特車二課
壊滅す!」とかも好きでした。
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【4】Re:おすすめの漫画・小説
 OK(管理人) E-MAILWEB  - 2003-08-17 0:23 -

引用なし
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   ▼JOJOJOさん:
ミルハウザーはやっぱり結構ファンが多いんですね。

ご紹介の『アフター0』は他でも良い評判を聞いたことがあります。こんど読んでみようかな。

稲見一良は実を言うと読んでいます。作家生命の短い作家なので過大に評価されている作品もあると思いますが(『男は旗』とか)、『ダックコール』と『ダブルオー・バック』、あと『セント・メリーのリボン』はとても良い作品でしたね。
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【3】おすすめの漫画・小説
 JOJOJO E-MAIL  - 2003-08-16 23:14 -

引用なし
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   こんばんは。常日頃楽しく拝見させて頂いています。ミルハウザーだけではなくジョジョまでも!なんかもう意味無く嬉しいです。というわけで個人的におすすめの漫画として
岡崎二郎「アフター0」その他
が一押しです。奇妙な味のSF(に限りませんが)短編漫画を描き続ける貴重な作家です。最近、復刻したので入手は容易になりました。
小説のおすすめは入手しにくいですが
稲見一良(いなみ・いつら)「ダックコール」「ダブルオーバック」他
癌と闘いながら数年間で数冊を出して他界した作者の、荒削りですが一読忘れられない少年の心を持った作品はまさに珠玉というにふさわしいです。
以上、勝手なおすすめでした。
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【2】新掲示板設置
 OK E-MAILWEB  - 2003-08-16 13:24 -

引用なし
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   掲示板を新しくしてみました。お気軽に書き込んでみてください。

「C-BOARD」(現在は「(SS)C-BOARD」)のシステムを利用しています。設置は割と易しかったのだけど、表示用の設定項目が多いのでまだどこかしら調整が必要かも。

ちなみに、両方見たかたにはわかるかもしれませんが、青月にじむさんの「縁側」(http://bm.que.ne.jp/bbs/c-board.cgi?id=engawa)を参考にさせてもらいました。

「はてなダイアリー」(http://d.hatena.ne.jp/ogiso/)は利用者数が増えたせいかレスポンス状況が良くないことが多い(それと正直、キーワードリンクが鬱陶しくなってきた)ので、あちらに書いてたようなWeblog的メモもしばらくこちらに書こうかと思っています。
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